過去ログ - P「伊織か?」伊織「お兄様!?」 Re:
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◆K6RctZ0jT.
[saga]
2015/04/16(木) 23:34:40.11 ID:uh1GYAOp0
千早「今はもういませんけど……」
千早の表情がどんなものなのか想像してしまい、顔を見れない。
千早「弟は、優は事故で亡くなってしまったんです。……私はその時すぐに動けなかった。今でも後悔してます」
大きくなった今だからこそ、その悔しさは膨れ上がるのだろうか……。
千早「その優が私の歌を好きだと言ってくれたのが嬉しくて、いつも優のために歌を歌ってました」
P「そうか、だから千早は歌にこだわっていたのか……」
千早「ええ、だから私は優が亡くなってからも、私の中で優が消えないように歌い続けようって決めました」
P「……」
千早「でも私は間違ってたみたいです。……優はもっと多くの人に私の歌を聴いてほしいって言ってたのを思い出しました」
俺たちはなおも歩き続ける。
千早「私の中で優が消えることなんてない。私は優の願いのために、私の願いのために、みんなに感動を届けたい。……私の歌で」
気が付けば千早のマンションの前だ。
そこで俺に向き直る千早は涙を流しながら笑顔でこう聞くのだ。
千早「私の願い、一緒に叶えてくれますか?」
P「……ああ、もちろんだ」
帰路についた俺はいつものように空を見上げる。
今日は輝く星が多く見えた。
ずっと見上げてると、星々はじんわりぼやけて、より輝いて見えた。
彼女は言ってた。
弟は、優くんは、私の中にある決してどこへ行くこともない『蒼い鳥』だと……。
『雛祭り』『気づけば隣にいる』『どうにかなるんだよ』『蒼い鳥』 終わり
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