過去ログ - 乃々「ここ、どこなんですか……」
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21:名無しNIPPER[saga]
2015/04/12(日) 00:28:56.82 ID:gs2y2Pp50
だが今の銃声で悲鳴を上げたことが完全に広場の群衆の気を引いてしまったのか、それまで磔台を見ていた者達の視線が
すべて、隠れようとする乃々を捉えてしまう。
群衆「「「UOOOOOOOO!!!」」」
乃々「い、いやぁああ!!」
隠れるのは無理だと理解した乃々は再び走る。広場の先の扉は閉まっており、磔台から見てそれぞれ左右に道があることが
確認できる。ここで行く方向を間違えれば袋小路だろう。
乃々「どっち、どっちを……!」
どちらにせよ右の道も左の道も群集がいることは間違いなく、乃々は本能に従って左の道へと逃げることにした。階段を
駆け上ると待ちぶせの群衆からの攻撃と馬車の上に立っている男からの射撃を浴びせられるが、それをどちらも紙一重で
回避しながら、少女は必死の形相で駆ける。
そして左の道の先、広場の閉まった扉の反対側に位置する場所までなんとか逃げ込めた乃々は、後ろを振り返り最後に
飛んできた銃弾を横に転がって回避しながら警戒する。
乃々(お、追って……来ない……)
荒い息を整えながら、磔台の側にいた群衆が噴水のあるほうまで追ってこないことを確認した乃々はそこでやっと座り込む。
アイドルとしての練習のため数時間も走りこみをしていたことなどが、まさかこんな形で役に立つとは思わなかったと
ぼんやりと考えながら、乃々は少しだけ休憩する。
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