過去ログ - 結衣「由比ヶ浜結衣の決意」 -SS速報VIP

過去ログ - 結衣「由比ヶ浜結衣の決意」

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26:名無しNIPPER
2015/04/12(日) 23:59:03.53 ID:jF/wnQ9x0
少女は、その汚さを否定した。

人の業を嘆き、人の弱さを嘆き、その汚さを拒絶した。

人とは斯くのごとくあるべきだと、少女は人々を穢れから救済しようと一人奔走した。

以下略

27:名無しNIPPER
2015/04/12(日) 23:59:34.03 ID:jF/wnQ9x0
二人に会いたい。

二人の顔が見たい。

二人と話がしたい。

以下略

28:名無しNIPPER
2015/04/13(月) 00:00:02.91 ID:nZqngPP/0
部室である空き教室の引き戸が視界に映りやっと歩を緩める。

歩きながら乱れた息を整える。

二人はもういるのだろうか？おそらくいるだろう。

以下略

29:名無しNIPPER
2015/04/13(月) 00:00:38.34 ID:nZqngPP/0
そして、

以下略

30:名無しNIPPER
2015/04/13(月) 00:01:05.28 ID:nZqngPP/0
なぜあんなことをしてしまったのかと、

なぜ素直に部室に入っていかなかったのかと、

31:名無しNIPPER
2015/04/13(月) 00:02:05.14 ID:nZqngPP/0
なぜ、あの光景を見てしまったのかと。

32:名無しNIPPER
2015/04/13(月) 00:02:39.62 ID:nZqngPP/0
二人が笑いあい、親しげに談笑しているだけであればどれだけ良かったことか。

二人が頬を染めあい、愛を語り合ってりるだけであればどれだけ良かったことか。

二人が身体を重ねあい、行為にふけっているだけであればどれだけ良かったことか。

以下略

33:名無しNIPPER
2015/04/13(月) 00:03:08.31 ID:nZqngPP/0
私が教室を覗きこんだ時、二人の間に言葉はなかった。

お互いに無言のままそれぞれが持ち寄った文庫本を読みふけっていた。

なんてことはないいつもの奉仕部の風景だ。

以下略

34:名無しNIPPER
2015/04/13(月) 00:03:39.35 ID:nZqngPP/0
言葉にしなくても伝わる関係。

かつて私たちは、そんなおとぎ話のような関係を夢見て、失敗をした。

三人の気持ちが、思惑がバラバラなのに、私たちはわかりあっていると勘違いし、すれ違いを重ね、奉仕部はめちゃくちゃになった。

以下略

35:名無しNIPPER
2015/04/13(月) 00:04:16.33 ID:nZqngPP/0
『それ』がなにを意味するのかわからないほど私は幼くはない。

目に映る状況を理解すると、目頭が熱くなる。

床に突っ伏し、すんでのところで溢れそうになる涙を抑えこむ。

以下略

36:名無しNIPPER
2015/04/13(月) 00:04:45.52 ID:nZqngPP/0
あのとき、バラバラになった奉仕部を建て直したヒッキーの言葉を思い出す。

『それでも、』

そう、ヒッキーは諦めなかった。

以下略

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