過去ログ - 魔女「流れ星に願うこと」
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84: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/04/18(土) 11:08:47.21 ID:tyHAVLhO0
魔女「ふ、ふふふ…」

見習いは村娘時代の自分。
ほんの気まぐれで造ったクローンだった。だというのに。

魔女「死神の奴、冴えない頃の私を「可愛い」と言ったのだぞ。これはもう、後押ししてやらねばなぁ?」

地獄の主「…その言葉が、お前に命を捨てさせる決心をさせたのか。わからないものだな」

魔女「私は過去の自分に負けた。理想通りの容姿と力を手に入れて、自信もついたというのに」

500年の年月で、性格の方はすっかり変わってしまった。
もし死神が魔道士のままだったとしても、変わってしまった自分よりも見習いを選んだかもしれない。

魔女「それに私ももう、恋愛という年齢でもないしなぁ」

死神の魔力を感じるまで魔道士の生まれ変わりだと全くわからなかったのが、もうろくした証拠だ。
500年前の自分ならもっと早くに察知した――魔道士の好みと同じ、赤と黒の衣装を見た時から。

魔女「まぁ、私は双方の記憶をほんの少し刺激しただけだ。あとどうなるかは、見守っていきたい所だが…」

地獄の主「見守れると思うな。お前は散々イレギュラーを起こしてきた罪人。これから地獄での洗礼が待っている」

魔女「あの世もこの世も、理不尽なことは変わらんなぁ」

魔女はやれやれと、皮肉めいた笑みでため息をもらした。

魔女「いいだろう、受けてやるよ――地獄というからには、私を退屈はさせまいな?」


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