8: ◆bPWJt/siiU[saga]
2015/04/13(月) 22:02:44.42 ID:MisAf/7M0
その次の瞬間、ふわり、一瞬宙に浮いたような感覚になった後にベッドに横になっていた。
押し倒されたんだってすぐ気づいて、体が疼くのを感じた。すぐに真上から奈緒の長い髪が垂れて頬を撫でる。
いきなり押し倒されるのはちょっと予想外。でも、奈緒なら仕方ないと納得する自分がいた。
影になってよく見えないけど、きっと顔を赤らめてるんだろうな。
「奈緒…送り狼になっちゃったね。あ、お泊りだからちょっと違うかな?」
「加蓮が誘ったんだろ……それにさ、こんなに加蓮の匂いがするベッドで待ってたあたしの気持ちも察してよ」
「……うん」
奈緒の顔が、すぐ近くに。でも、いつもの可愛いだけの奈緒じゃない。
真剣で、夢中で…可愛くて、かっこいい。ステージで見る奈緒の顔とそっくりだと思った。
「……目、閉じて」
「わ、わかった」
目を閉じると、少しだけ不安になる。思わず息を止めていた私の唇に、そっと柔らかで、温かい感触が伝わってくる。
「んっ…!?」
そこから間髪入れずに唇を割って、奈緒の舌が私の舌に絡みつきに来た。
奈緒がいきなりそこまでしてくるなんて思っていなかった私は、戸惑いながら奈緒の舌に自分の舌を這わせた。
侵入を許してしまった奈緒の舌が、口の中で暴れる。ざらざらしてるけど、全然嫌じゃない。
「ん…んっ…」
「んん…」
奈緒の唾液が私の口の中に入ってきて…それを飲んでしまったという感覚すら快感になっていく。
「ぷはぁっ…」
息が苦しくなってきたその時…私の唇と奈緒の唇が離れて、私の口から零れた、どっちの物か分からない唾液を奈緒の手が拭った。
少しそわそわしちゃって…目を開けた。私と奈緒を繋ぐ唾液の糸が、光に照らされてテラテラと光っている。
…興奮しなかったと言ったらウソになる。ゾクゾクとした背徳感の様なものが、全身を駆け巡っていく。
「はぁ…はぁ……いきなりディープキスって…びっくりしちゃった」
「あ…ごめん、苦しかったか?」
「ううん、平気…」
「そっか、ならいいんだ」
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