過去ログ - アストルフォ「ボクがジークを幸せにするんだ!」
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12: ◆BAKEWEHPok[saga]
2015/04/14(火) 00:13:45.26 ID:RAbBuj+Vo
「うんとね……えーとね……ボクをさ……ライダーじゃなくて、アストルフォって呼んでほしいんだ…………」
「ん? そんなことなのか」
「そんなことだよ! もうボクはマスターじゃなくてジークって呼んじゃってるけどさ!
 ジークもそんな風に呼んでくれたらと思うと恥ずかしくなっちゃったの!」

横にあった布団へと顔を押し付ける。
髪から覗く耳が真っ赤になっていて、理性が蒸発しているライダーらしくない様子だ。
ただそれも可愛らしいとジークは思った。

「君が望むならそうしたい。アストルフォこっちを向いてくれ」
「んひゃぅっ……うー今日のジークはどうなっちゃってるんだよぉ……んぅ……」

振り向いたライダー、いやジークの中でもうアストルフォとなった愛しい人の唇を塞ぐ。
口付けが続き、舌を絡めてお互いの唾液を啜って飲み合う。

「ん……またジークのおおきくなってるよ……」
「ああ。アストルフォとまだ愛しあいたい」
「うんボクもしたい。いいよ……きて……」

そうしてジークはアストルフォを深く抱きしめた。





「んっ……少しだけ酔いが残ってますね……」

ルーラーは自室のベッドの中で目覚めた。
外はすっかりと明るくなっていて、鳥の鳴き声が聞こえている。
昨夜の酒宴にてあまり酒に強くはないルーラーはジークらを残して早々と床についたのだ。
少しだけだるい身体を起こして宴の後を見れば、酒瓶が幾つも転がっていてため息をついた。

「ジーク君達はあれからも飲んでたんでしょうね……全くライダーははしゃぎ過ぎです」

呟きながらジークとライダーが寝ているだろう二回の寝室へ向かいノックする。
案の定無反応で、ドアを開ければ片方のベッドは空っぽでもう片方はこんもりとシーツが膨らんでいた。
どっからどう見ても一つのベッドに二人が寝ているらしい。

「またですね。もういい加減慣れてきたんですがなんだか釈然としないん…………!?」

と、シーツを開いた瞬間、時間停止でもしたかのように固着した。
不思議と、シーツがはためく様子は聖旗を振っている時のルーラーに似ていた。
しかしこの光景をルーラーが祝福する事は到底あり得ないだろう。
裸のジークが、同じく裸のライダーを腕枕しながらこれ以上無く仲睦まじく寝入っているのだ。

「あ、あ、あ、あ、あ、あああなたたちぃっ……! 一体何をしているんですか!!!!」
「わわ、あ……ルーラー……」
「む……」

大音量の叫び声。
わずかにあった酒気も一瞬で吹き飛んで、でも二人の身体を見るのが恥ずかしくてシーツを激しく叩きつける。

「えーとこれはねぇ……ちょっと酔っ払っちゃってたんだよねぇボク」
「酔ってるだけならともかくとしてなんで二人共脱いでるんですか!?」

脱ぐだけならわりとあることなのだが、ベッドを共にしているとなるとそうはないわけで。

「驚かせてしまったのなら済まない。俺がアストルフォに教えてもらっていたんだ」

怒ればいいのか恥ずかしがればいいのか混乱しているルーラーにジークが声をかけた。

「ジーク君……教えてもらうというのはいいんですけど……」

ベッドに同姓同士裸で寝ていて教えてもらう事ってなんでしょう。
っていうかライダーへの呼称が変わっていません?
などと聞きたい事を抑えながらジークの台詞の続きを待った。


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