38: ◆XmxU5oRmnc
2015/04/16(木) 16:54:07.76 ID:dpPJnMuC0
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「……マネージャーさん」
「……アイドルに、なるの?」
「……はい」
「そう」
「……わかってたんですか?」
「ええ。……ううん、嘘。わかってなかった。Pさんに言われて、それで、気付いたの。……私、ダメだね。ずっと一緒に居たのに、気付かなかった」
「そんなこと、ないです」
「あるの。……私は大人で、あなたは子ども。『大人』とか『子ども』とかで話をする人はあまり好きではないけれど、それでも、大人は子どもを守らなければならないって、大人になった、今だからこそ思う。子どもを守ることは、大人の義務なの。……私は、その義務を果たせなかった」
「……マネージャーさんが居たから」
「え?」
「マネージャーさんが居たから、私は、ここまで歩いてくることができました。……あなたは気付いていないかもしれませんが、今まで、何度、あなたに救われてきたか。あなたが居たから、今の私があるんです」
「……泰葉ちゃん」
「だから、今まで、ありがとうございました。今まで、お世話になりました」
「……ねぇ、泰葉ちゃん。最後に、一つだけ、お願いがあるの」
「……なんですか?」
「私を、あなたのファン一号にしてくれる? 『アイドル』としての、岡崎泰葉の」
「……もちろん、です」
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