過去ログ - 恭子「宮永を監禁してもうた……」
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181:名無しNIPPER[saga]
2015/06/21(日) 19:05:09.84 ID:5ACXQpKo0
恭子(幻覚やない……!?)
久しぶりに自分の意思で瞬きをする。
手を伸ばそうとすると、咲の身体が離れていく。
恭子(待って、待ってくれや……)
だるく重い身体を起こし、めいっぱい腕を伸ばした恭子を
咲は静かに見下ろしている。
帰ってきてくれるんか・・・
戻ってきてくれるんか・・・
伸ばされた手が僅かに震える。
咲はそれを見て、小さく首を横に振った。
咲「そんな貴方なら、私はいりませんよ」
少しづつ、少しづつ遠ざかっていく咲の身体。
恭子はベッドに張り付くような重たい身体を起こし、
痺れる足で咲の傍へと駆け寄った。
そしてありったけの力でその身体を抱きしめた。
ベッドの残り香からしか感じられなかった咲の匂い。
今、確かに自分の腕の中にある。
恭子「そんなこと言わんといて……」
かすれた声が響く。
抱きしめられたまま、咲は胸に安堵感を抱えていた。
そしてゆっくりと口を開く。
咲「末原さんには私が必要ですか?」
尋ねられた問いに恭子は大きく頷く。
咲「私がいないと寂しいですか?」
頷きながら、抱きしめる力を強める。
咲「ねえ。私はどちらでもいいんですよ」
その言葉に弾かれたように、
恭子は咲の顔を覗き込んだ。
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