過去ログ - 【Fate】カルナ「安価で聖杯戦争―――是非もなし」 -SS速報VIP

過去ログ - 【Fate】カルナ「安価で聖杯戦争―――是非もなし」

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148: ◆.thx41UQwK3a[saga]
2015/04/24(金) 20:42:51.00 ID:SBhqNPmto

黄金の財が面となって、オレの突進を止めようと迫り来る。先に、見せた時の比ではない量と質。それでも前に出る。
鎧の絶対的な守護能力を利用し外套を伴い弾いては、時折槍で弾いていく。

墜落していく無数の絢爛豪華の財ども。その一つたりとも、我が握る槍と纏う鎧の輝きにも劣らない。

「だというのに、更なる財を求めるのが貴様だな」

それに対し、はん、と鼻で笑いながら財の持ち主は言葉を返す。
「当然よ。それが裁定者であり、それが我だ。収集癖なくして、我は語れん」

エルキドゥとの戦いのなかで見せた法悦の笑みを、滲ませながら。
圧倒的な殺意と敵意を展開する放出される財に乗せながら。あの男は、この槍がその身に届くのを待ち続ける。

「―――正すべきは、オレではない。お前だろう。その慢心に脚を掬われるぞ」
素直な言葉だ。その慢心なければ、乖離剣を早くも抜き、オレの宝具をも切らせた後に、一切の慈悲もなしにこの首を落とすはずなのだ。
だが、それをしないのがこの男。あらゆる英雄の頂点に君臨しながら、あらゆる英雄に打ち倒される可能性を秘めている慢心の王だ。

「戯け。この慢心は我の唯一の慈悲。この世全てに生を受ける者共に、我が第一に手向ける財だ」
堂々と言い抜く。正すつもりはないのだろう。だが、それもまた良いのであろう。
それが、この男の在り方であるなら注意喚起を促そうとも、軽視することはしない。人の在り方など、人それぞれだ。

―――が、今はその慢心を利用する。乖離剣を握らぬかの男との距離を徐々に詰めていく。

【直後戦闘判定　補正なし】

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