過去ログ - 【艦これ】赤城「……さて、と」提督「昔話を、しようか」
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895: ◆hsyiOEw8Kw[saga]
2015/06/18(木) 21:30:07.18 ID:TF1bkh/10
その瞬間、提督は無言で、勢いよく机から立ち上がった。
足柄と目を決して合わせないようにしながら。
ガチャン!と大きな音がして、足柄がビクつく。

足柄「な、何……?」

まさか怒らせちゃった?という思いから、疑問が思わず口をついて出た。
しかし、それを提督は無視し、肩を怒らせたまま、異様な程静かに、しかし確かに、足柄に近づいて来る。

足柄「何?……何なの?怒ったの……?」

提督はそれも無視。
顎を引いて、歩きながらも視線は決して合わせない。

足柄「い、嫌よ……あなた、怖いわ……」

いよいよ不気味に思い、足柄は弱々しい声を発してしまう。
今、この人が何を考えているのか全くわからない。
理解できない故に、恐ろしい。

無意識に足が後ずさりし、いつしか足柄は壁際まで追い込まれていた。
気がつくと、至近距離に無言の提督。
肉薄し、もはや逃れられない。

突然。

提督「ーーこれがァ!!」

提督が怒鳴り、足を思い切り踏み鳴らし、足柄がもたれていた壁を殴る。
あまりの音量と恐怖に身がすくみ、足柄は動けない。

まさに壁ドン。

提督の顔は、足柄が少し顎を前に出せば唇同士が触れ合うような距離にあった。
しかし、ロマンチックさは微塵も無い。
その相貌は先程とは打って変わり、足柄の目を上から見下ろすようにして、しかし真っ直ぐに見つめている。
その視線は恐ろしく冷たくて。

足柄「いやっ……」

怖い。純粋に怖い。
その恐怖心から、足柄はギュッと目を瞑り、声を上げた。
何か酷いことをされる予感がする。
事態に備えて筋肉が収縮し、身が縮こまった。

が。

提督が足柄にした事は、優しく頬を撫でる事だけだった。


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