過去ログ - 【モバマス】夏樹「だりーに壁ドンしてみた」【R18・百合】
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4: ◆.SNq56nb7mzL[saga]
2015/04/22(水) 23:21:10.93 ID:nsJh/zmko


***


だから、実際にやってみることにした。

「え… なつきち、どうしたの…?」
「いいから、黙って…」

今まさに、壁に背を預け、やや引き攣った笑みを浮かべるアイドルの名前は多田李衣菜。

『ロックな生き方を目指している』ことを公言しているアイドルだが、その実態がただの『にわかロッカー』であることは、
プロダクションの同僚のみならずファンにすらバレバレな愛され系アイドルである。

「ちょ、ちょっと怖いんだけど…」

場所はアイドル寮の夏樹の私室。

仕事上がりの李衣菜を連れ込んだのが5分前。

いつものようにソファに座ろうとする李衣菜を無理やり壁に立たせたのが1分前。

そして…

ドンッ!

「ひっ!」

壁ドンである。

「な、なに…!?」
「……………………」

夏樹と李衣菜の身長差は7cm。

さらに、突然の行動に李衣菜は若干腰砕けになっており、自然と夏樹が李衣菜を見下ろす形となった。

(…なるほど)

無表情に李衣菜を見下ろす夏樹は、しかし、どんどん高鳴る鼓動を抑えるのに必死だった。

(こりゃ、やべぇわ…)

壁に、ぴたり、と付けられた右手の左側で、李衣菜が身を震わせながら、それでも、夏樹との信頼関係を物語るような気弱な笑顔を無理やり浮かべている。

その姿は、小動物めいた可愛さと切なさに溢れており、夏樹の嗜虐心と保護欲とを絶妙なバランスで高めるスパイスとなっていた。

「な、なつきち、怒ってるの…?」
「いや、別に怒ってねーよ」
「じゃ、じゃあ、なんでこんな…?」
「いいから、黙ってアタシを見てな」

心の中で喉を鳴らし、夏樹がゆっくりと顔を李衣菜に近づける。

2人は随分と前から“そういう関係”であるため、普段ならそれは甘いお誘いであるはずだが、今回のそれはまったく異質な雰囲気を伴うものだ。

「あ、あぅ… ご、ごめん…」

異様な雰囲気の夏樹から離れようと、李衣菜が壁ドンされた側の反対側から身を逃がそうとする。

しかし、

ドンッ!

「ダブルッ!?」

李衣菜が身を逃がそうとした瞬間、夏樹の左手が壁に激突した。

これで、李衣菜は左右どちらにも逃げられなくなってしまった。



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