過去ログ - やはりわたしの青春ラブコメはまちがっている。
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3: ◆hFO8AUe7/Y[saga]
2015/04/23(木) 18:47:01.54 ID:+4eN97YB0
 あれから、なのかな……先輩が変わったの。
 鬱陶しく付き纏ってたから分かる。
 先輩が頑張ってたのは知ってる。
 今までとは違うやり方で、一人で解決に向かわせようとはせず、結衣先輩にも雪ノ下先輩にも頼ってた。
 まあ、わたしには頼ってくれなかったんですけど。

 うわ、なんかこの言い方だとわたしが先輩にベタ惚れしてるみたいで嫌だなぁ。

 んー……どうするんだろ。
 あの顔じゃ、答えは出てるようなもんか。
 奉仕部もやっと落ち着いてきたところで先輩も結衣先輩のことを真剣に考えてたんだろうな……。

「そっか……あはは、なんか、答え、分かっちゃった、かも」

 切なげに笑い、語尾にいくにつれて声は萎んでいく。
 それでも、結衣先輩は顔を上げていた。
 先輩もしっかりと結衣先輩の目を見ていた。

 あー、もう、かっこいいなぁ……この真剣さが。
 いっつもだらしなくてやる気なんて欠片もない態度取ってるくせに、こういうときは真面目なんだから。
 真面目になった、か。

「由比ヶ浜……ごめん、お前とは付き合えない」

 言って、先輩は頭を下げた。

「うん、分かった!」

 元気のいい返事とは反して、結衣先輩の頬には涙が伝っていた。
 取り繕うようにして口の端を吊り上げても、その唇はふるふると戦慄《わなな》いている。

「顔、上げてよ……ヒッキー」
「由比ヶ浜……」

 心底すまなそうな顔で結衣先輩を捉える先輩。



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