過去ログ - やはりわたしの青春ラブコメはまちがっている。
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◆hFO8AUe7/Y
[saga]
2015/04/23(木) 19:30:28.78 ID:+4eN97YB0
不満げに目を細める先輩。
卓球で熱くなる先輩。
胡散臭そうにわたしを見る先輩。
頬を赤らめて頭を掻く先輩。
ラーメンを美味しそうに食べる先輩。
詰め寄ると身体を仰け反らせる先輩。
どの先輩も、やっぱりわたしの好きな先輩だった。
「ふっ……うぅ……っ」
脳裏に蘇る先輩の顔に笑みがこぼれ、同時に目頭が熱くなった。
視界がぼやけ、鼓動が音を荒げる。
首を傾けているせいで涙は左頬に流れていく。
少し湿った髪は寒風ですぐさま冷たくなり、誰もいない寂しさを実感させた。
無性に晴天が恨めしく思い、空を睨みつける。
しかし、無責任にわたしを照らす太陽はどこ吹く風と悠々佇み、どこまでも白々しかった。
****
再び空を仰いだときには、煌々と輝く憎き太陽はどこかに逃げ、儚く朧げな光を降り注ぐ月が現れていた。
泣き疲れてうつらうつらとしているうちに寝てしまったようだ。
おかしな態勢で寝たせいか首がありえないくらい痛い。
いいこと、ないなぁ……。
昼間よりもぐっと気温が下がった夜風で顔が冷え、思考が冴え渡る。
なんか身体が重いなぁと上半身を起こすと、ぱさりと何かが落ちた。
拾い上げてみればそれはコートだった。
合わせてニット生地のセーターまである。
わたしは自分で着てるし……。
色はダークグレー。
男モノのPコート。
はっとして空いている右のスペースを見る。
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