21:名無しNIPPER[saga]
2015/04/30(木) 22:27:52.26 ID:bn6jGOfbo
ボクがじとーっと目を向けると、提督は困ったように頭を掻く
なおもボクが視線を向け続けると、観念したように提督が懐から何かを取り出した
いつものタバコかと思ったが、片手で握り込めるサイズの物らしいそれが何なのかまでは確認できなかった
そんな正体不明の何かを握り込んだまま、提督がボクの方へと近付いてくる
どう反応してよいか分からず固まっているボクの指先に、提督の硬い指先が重なり、何かの正体が判明した
キラキラと鮮やかに光るその指輪は、冗談にしてはあまりにも上等な代物で、不味くて吸わないと言っていた支給品のタバコを吸ってまで照れ隠しをする提督を見ていると冗談とは思えなくて
手をひらひらと裏表させて指輪を眺めながら、ボクは視線をゆっくりと提督に戻した
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