過去ログ - 響「・・・強くなりたい」 響鬼「よろしくっ、シュッ!」
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◆li7/Wegg1c
[saga]
2015/04/28(火) 21:28:12.85 ID:y2VBYbOF0
「私が強くなければ、またみんなが沈んじゃう・・・。もう誰にもいなくなってほしくない・・・」
京介は俯いた弟子をじっと見て黙り込んだ。
やがて、冷たくこう言い放った。
「・・・やめだ。お前は鬼になんかなれっこないし、なる意味もない。迷いながら進む道は、鬼の道なんかじゃない」
「え・・・?」
響は凍りついた。極寒のシベリアでさえ、この時の彼女には心地よい暖房となっただろう。
「お前はみんなを守るとか偉そうなこと言ってるだけで、単に逃げてるだけだろ。その『みんな』ってのはどこにいんだよ?」
響は震えだす。まるで、最後の希望の糸が絶たれたような心情だった。
「・・・じゃあ、私はどうすればいいの?」
「知るか。さっさと帰れ・・・。俺は忙しいから、後は俺の知り合いに預けるから待ってろ」
京介はそう言うと、携帯電話を操作した。その横で響は静かに拳を握り、目を潤ませ始めた。やがて、小さな雫が地面の上に零れ始めた。
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