過去ログ - 前川みく「みくは自分を曲げないもん!」
1- 20
10:名無しNIPPER[saga]
2015/05/01(金) 06:01:32.71 ID:Q4mOaklu0
「なんにゃ?」

「本当は事務所に着いてからお話しようと思っていたのですが、今ちょうどその事で悩んでいるようでしたので」

「ん・・・・・・?」

なにやら、雲行きが怪しくなってきた。
嫌悪に顔を歪めてプロデューサーを睨むと、プロデューサーは真っ直ぐにみくを見据えていた。その表情の真意はよくわからなかったが、何か鬼気迫るものをみくは感じ取った。

「今、前川さんがとある方と喧嘩のようになっているとプロジェクトの皆さんから相談がありました。何があったのか、ご説明いただけますか?」

今しがた、矜持は曲げられるものではないと結論が出たのにこれだ。

「そんなのPちゃんに関係ないにゃ」

一蹴。これ以上話しかけるなとみくは窓の外に視線を巡らせる。
もう東の空は夜の帳が降り始めていた。センチメンタルに青春模様を享受していた気分が暗く沈んでいく様を現すように。
プロデューサーは変に間が空いてしまって話を続けるかどうか悩んだようだが、再び言葉を紡ぐ。

「私は、皆さん監督役も兼ねていますので」

監督、プロデューサーはそういうものだろう。だが、その言葉にはみくは確かな引っ掛かりを感じた。
まるでそういう『義務』であると言っているように聞こえたのだ。
先程の彼の成長を感じた一面が全て『仕事』で『やらなければならないこと』をやっているだけ。そう、聞こえたのだ。

ふざけるな。

みくは不機嫌を隠すこと無くプロデューサーを睨みつける。
脳が臨戦態勢に移行して、体の中で得も知れぬ様々な負の感情が渦巻いて体が熱くなる。
ライブの、高揚した気分での昂ぶりではなく、不快な熱。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
27Res/21.99 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice