過去ログ - 【俺ガイル】比企谷八幡は変化を受け入れる -SS速報VIP

過去ログ - 【俺ガイル】比企谷八幡は変化を受け入れる

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120:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/02(土) 12:22:41.03 ID:IcPyb3n1o
青みがかかった髪をシュシュで纏めた長いポニーテール。

山川豊さんだ。違う。性別とか全部。

同じクラスの川崎沙希である。

以下略

121:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/02(土) 12:23:15.46 ID:IcPyb3n1o
だからある意味気が楽だ。普段の俺で素直に接することができる。

あんまりグイグイ来られると八幡まだ困っちゃう。

何か言いたいことでもあるのか、モジモジと胸の前で指を合わせている川崎が言いにくそうに声を出す。

以下略

122:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/02(土) 12:23:43.75 ID:IcPyb3n1o
川崎は違ったようだ。まあわかりやすい変化と言えるからさすがに気がつくか。

「似合ってると思う」

これまでずっと話しにくそうにどもっていた川崎が、今の言葉は詰まることなくはっきりと告げてきた。

以下略

123:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/02(土) 12:24:20.46 ID:IcPyb3n1o
「ありがとう、川崎。嬉しいよ」

ワナワナと震えるような仕草を見せたかと思うと、こちらへ背中を向けてカウンターに肘をついて肘枕の姿勢になった。

一切顔が見えなくなってしまったからどんな表情をしているのかわからないが、こちらも聞きたいことがあるので声を掛ける。

以下略

124:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/02(土) 12:24:54.76 ID:IcPyb3n1o
「偉いな、お前は」

素直にそう思った。上から目線に聞こえてないかな？

少しだけ身構える。

以下略

125:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/02(土) 12:25:30.10 ID:IcPyb3n1o
ギギギッと錆びた機械が音を立てるようなぎこちない動きで川崎が椅子を回転させこちらへ向き直る。

「あ、あんたもあたしのこと沙希って呼ぶつもり…？」

膝の上に置かれた両手がせわしなく動いている。

以下略

126:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/02(土) 12:26:07.77 ID:IcPyb3n1o
冷静になったのかカウンターの方へ向きを変え、置いていたコーヒーを控え目に啜り始めた。

「沙希」

「へ…？」

以下略

127:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/02(土) 12:26:41.09 ID:IcPyb3n1o
そりゃ気まずいよね…。なんとかフォローせねば。

フォロ谷フォロ幡の出番だ。語呂から何から全部ダメだ。

「なんかボーッとしてるし眠いのか？起こしてやるから寝ててもいいぞ」

以下略

128:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/02(土) 12:27:15.55 ID:IcPyb3n1o
よく観察してみると、外を行く通行人の一部はこちらをちらりと除き見るような視線を送っている。

こちらといっても見ているのは川崎だろうが。

ああ、日差しが気持ちいいなぁ…。

以下略

129:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/02(土) 12:27:45.95 ID:IcPyb3n1o
「あー、悪い…。静かだし気持ちよくてつい寝ちゃってた…。けどまだ余裕で間に合うぞ」

「あんたは自転車だから間に合うだろうけどあたしは間に合わないよ」

「後ろ乗れよ、それなら間に合う」

以下略

130:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/02(土) 12:28:18.51 ID:IcPyb3n1o
「わかったよ、乗るよ、乗りゃいいんでしょ」

なんでそんなヤケクソみたいな言い方なんですかね…。

「荷台だからケツ痛いかもしれん。それは勘弁な」

以下略

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