過去ログ - 【俺ガイル】比企谷八幡は変化を受け入れる -SS速報VIP

過去ログ - 【俺ガイル】比企谷八幡は変化を受け入れる

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153:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/02(土) 23:04:34.33 ID:IcPyb3n1o
前側の教室の扉から川崎に続いて入る。

その瞬間、一瞬だけではあったが先程までの喧騒が鳴りを潜めた。

皆の視線が川崎と俺に集まっているのを感じる。

以下略

154:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/02(土) 23:05:06.04 ID:IcPyb3n1o
今の俺は見ずともわかる。由比ヶ浜だ。

困ったような、羨むような、懇願するような目をこちらに向けている。

どうする八幡！？

以下略

155:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/02(土) 23:06:05.53 ID:IcPyb3n1o
過去からの対応は不可能と判断し、先日の笑ってごまかす作戦を決行することにした。

感じる必要はないのかもしれないが、少しだけの負い目があったため満面の笑みを繰り出すことは出来ず苦笑いのようになる。

八幡君キモくないかしら。ちょっと不安。

以下略

156:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/02(土) 23:06:41.29 ID:IcPyb3n1o
耳元で囁くような声だ。吐息がかかってこそばゆい。

「ああ、いいよ」

何だよとは聞かずにおいた。

以下略

157:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/02(土) 23:07:14.94 ID:IcPyb3n1o
教科書やらノートやらを片付けていると、素早く昼食の準備を整えたらしい由比ヶ浜が側にやってきた。

「ヒッキー、お待たせ。いこっか」

「ああ、でも先に購買寄っていいか？早めに行かないと食うもんなくなっちまう」

以下略

158:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/02(土) 23:07:58.07 ID:IcPyb3n1o
「なぁ、お前いつも雪ノ下と昼一緒に食べてるんじゃないのか？」

ふとした疑問をぶつけてみる。

「今日は…断っちゃった。放課後は部活でみんな一緒だから…なかなかヒッキーと二人になれないと思って…」

以下略

159:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/02(土) 23:08:31.84 ID:IcPyb3n1o
由比ヶ浜はベンチへ座ると、横に座るよう目で俺を促す。

「ヒッキー、騒がしいの好きじゃないでしょ。だから、ここで…」

「あー、まあ騒がしいのは嫌だな…」

以下略

160:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/02(土) 23:09:09.03 ID:IcPyb3n1o
今までの由比ヶ浜を知っているだけに一抹の不安は拭えない。

「今日のは、大丈夫…だと思う…大丈夫！」

俺の不安を察してか、トーンダウンしていた語尾を無理矢理断定系に変え安心させようとしているらしい。

以下略

161:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/02(土) 23:09:47.70 ID:IcPyb3n1o
…おぉ？なかなかおいしいぞ…。

絶品とまではいかないが、十分平均的なレベルと呼んでもいい。

なのに不安になるのは何故なんでしょうか。不思議です。

以下略

162:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/02(土) 23:10:16.90 ID:IcPyb3n1o
満面の笑みとは今の由比ヶ浜のことを言うのだろう。こちらまで釣られて笑顔になってしまいそうだ。

「や、やったぁ！初めてヒッキーに美味しいっていってもらえたよー」

言いながら由比ヶ浜自身もようやく弁当を広げ始めた。

以下略

163:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/02(土) 23:10:57.87 ID:IcPyb3n1o
「あのね、本当のことを言うと…さっきのお弁当、全面ママ監修の元で作ったんだ…おかずとかもほとんど手のかからないものだし…」

恥ずかしそうに言っているが、何も恥ずかしがることなどない。

人の力を借りてでも、美味しいものを食べてもらおうとしただけだ。

以下略

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