過去ログ - 透華「タイが曲がっていてよ」
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11:名無しNIPPER
2015/05/03(日) 01:48:15.59 ID:fkkGv4Xg0
憧「私ってば、あんたのことを見誤っていたみたいね」


咲が教室に入ると中等部からの付き合いである新子憧が声をかけてきた。


憧「まさか私の知らぬ間に、透華様に取り入っているなんて!まっ、新聞部としてはありがたいんだけどねー」


そういって憧が手渡してきた写真には、咲のネクタイを正す透華の姿が写っていた。


咲の一番の友であり、クラスメイトである憧は、この学園の新聞部に属している。


新聞部にとって、生徒会に関する記事は、学園中の関心を集める格好のネタなのだ。


咲「違うよ憧ちゃん!透華様は、ただ私の服装の乱れを注意してくださっただけなの」


咲「ただ、それだけなんだから…」



憧から受けとった写真を眺めた今、あの出来事が現実なのだと、咲は改めて実感する。


心の中でお慕いしているだけだった透華様に、あの時確かに声をかけて頂いたのだ。



憧「ふーん。あの紅薔薇のつぼみ様が、見知らぬ下級生にわざわざ注意するなんてねえ…」


憧ちゃんが怪訝そうな表情を浮かべている。いやな予感がする。


憧「そうだっ!放課後に生徒会へ行きましょ!」


予想の斜め上をいく憧の提案に咲は戸惑いを隠せない。


咲「えっ!まずいよ憧ちゃん!生徒会の方々は今文化祭の準備で忙しいんだよ!」


憧「いいじゃない、たいして時間は取らせないわよ。それにウチの部はあまり評判良くないから、ちゃんと瓦版に載せる許可を貰わないとね」


新聞部は、「少女が一番輝く時期である青春時代を切り取って残しておきたい」という信念をモットーに活動しているためか、

その過激な取材方法に対して悪評が広まっていた。



そして生徒会室とは選ばれし者たちが学園の行事などを執り行ういわば聖域であり、咲の様な一般生徒では、教師からの言伝を報告する時でさえ、


訪問をためらう場所だ。


その場所に、新聞部を連れた最下級生が訪れるなど、想像しただけで肝が冷える。


憧「だからわざわざ許可を取りに行くんじゃない。咲だって、憧れの透華様とお近づきになれるチャンスかもよ」


憧「それにこんな特ダネ、新聞部の期待のホープとして、見過ごせるはず無いもの」















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