72:名無しNIPPER
2015/05/10(日) 00:12:29.57 ID:zdwztMtm0
咲「やっぱり駄目みたいですね。透華様にはついていけません」
咲はそう自嘲した。
透華「そうかしら?とても気持ち良く弾けていましたわよ」
透華はピアノを閉じると本題に入る。
透華「そろそろ行きましょう」
咲「えっ?」
透華「これから学園祭までずっと、放課後はシンデレラの稽古に付き合って貰いますわ」
透華「あなたは私、つまりシンデレラの代役なのだから。練習するのは当然でしょう?」
咲「それは、私がロザリオを受け取った時の話なんじゃ…」
透華「受け取らないという確固たる自信があるから、咲は練習には出ないつもりかしら?」
咲「いえ…そういう訳では…」
透華「私は出ますわ。咲を妹にする自信があったとしても」
絶対と言い切れることは、世の中にそう多くは無い。
透華「本番で無様な姿を晒すよりはマシですわ」
咲(透華様には覚悟があるんだ。だけど私は…)
うつむく咲の髪の乱れを、透過の指が優しく正す。
透華「確かに、あなたにはあなたの考えがあるのでしょう。強制はするつもりはなくてよ」
透華「ですが、私が練習するところを、あなたには見てもらいたいわ」
咲「はっ…はい」
透華の真っ直ぐな瞳に、咲は無意識に返事をする。
透華「あの写真…。昨日の朝撮られまして?」
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