過去ログ - 京太郎「その片思いは八方塞がり」
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102: ◆3j.5pj2xjQ[saga]
2015/05/30(土) 02:06:25.98 ID:8AVYYhYBo
(もし……もし、本当にそんな『力』が京太郎にあるのなら……)
まこがそんなことを考えながら立っているとタコスを抱えて勢い良く部室に入ってきた優希とぶつかった。
「ご、ごめんだじぇ部長」
「いや、呆けとったわしが悪かった」
「あ、タコス!」
そう言って優希がタコスを手放した方向を振り向くとタイミング良く部室に入ってきたのかギリギリでタコスをキャッチした久の姿があった。
「もう、気をつけなさい優希」
「ごめんなさい……」
小言を言われてしおらしくタコスを受け取った優希は雀卓に着くとすぐに元気を取り戻した。
「それじゃあ始めるじぇ!」
「切り替え早すぎませんか?」
「全くじゃ、今日はわしと和が入る番じゃったか?」
「そうね、それじゃあ私は後ろで須賀くんを見ていようかしら」
「京太郎?」
部活が始まろうとする中、一言も喋らない京太郎を不審に思った優希が声をかける。
「ああ、悪い。少しぼうっとしてた」
そんな京太郎の顔を一瞥した優希は抱えた袋からタコスを一つ取り出すと京太郎に差し出した。
「優希ちゃんのタコスをくれてやるじぇ、これを食べて元気を出すんだな」
そんな優希なりの気遣いに京太郎は笑いながらタコスを受け取り一気に頬張った。
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