過去ログ - 京太郎「その片思いは八方塞がり」
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40: ◆3j.5pj2xjQ[saga]
2015/05/09(土) 22:12:19.95 ID:NDnGFJD7o

肩を落として悪態をついていると後ろから笑い声が聞こえる。振り向いて見れば笑っていたのは塞さんだった。


「私も引いてみようかな」


塞さんが笑いながらそう言っておみくじを引く。だがその結果を見て塞さんの顔から笑いが消えた。


「どうでしたか?」


塞さんのおみくじを覗きこむとそこには『凶』という文字が書かれていた。二人で顔を見合わせ、やや間があってから同時に吹き出した。


「まさか二人とも凶を引くなんてねー」

「ホントですよ、凶がよく出るとは聞いてましたけど」

「だね。っていうか私達逆にツイてるかもよ?」


そんな会話をしながらおみくじを結ぶ。さっきまでの気不味さは既に無くなっていた。『凶』のおかげかもしれない、なんてことを思いながら塞さんと談笑する。

駅までの夕暮れの道には二つの影が長く伸びていた。



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