過去ログ - 久「私について、皆が知っていること」
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◆oGmB7HYQoA
[saga]
2015/05/03(日) 13:01:44.36 ID:vvmhNUv40
私は東京の進学校の編入試験に合格し、一年の秋から通い始めました。同時に国立難関校の法学部を志望校に定め、大手の予備校にも登録しました。
しかしインターハイ後の取材はほとんど断ったにも関わらず、私の知名度は思った以上に高まっていて、周りの生徒はなかなか私を放っておいてくれませんでした。
取り囲まれ、質問攻めにされるのがわずらわしく、結局私は予備校を辞めました。
しかし、そうすると私の成績は下がり始めました。都会でいう進学校とは、学校からの負担を抑え、予備校に通うことを奨励する場所。
学校の教材だけを勉強していては、上位の成績をキープすることはできないのです。
それに気がついたものの、正直もう予備校は懲り懲りでした。それなので有名予備校が出している参考書だけを購入しましたが、思った以上に難しく、一人ではなかなか捗りません。
見かねた親が家庭教師をつけることを思いつき、どこかに依頼を出したようでした。
そして2、3週間後。
恵「今日、家庭教師の人が来ることになっている」
和「そうでしたね。大学生の」
恵「プロの教師もいるらしいが、受験を終えたばかりの学生のほうが、却って良いかと思ってな。お前の志望校の一年生だ」
その頃の私は人づきあいというものが面倒になってきていて、家庭教師を雇われることも余計なお世話だと心の中では思っていました。
和(問題集だって、何とか一人でできないことはないのに…)
ピンポーン
恵「来たようだな。まずは私から挨拶するから」
和「はい」
ガチャ
「こんにちはー」
和「…え?」
応対する父の後ろで、私は硬直していました。
赤みのある癖毛。程よく張りのある声をした、背の高い女性。彼女は父と簡単な挨拶をすませ、真っ直ぐに私を見ました。
目が熱くなるのがわかりました。
久「原村和さんよね。竹井久です。これからよろしくね」
よくも募集を見つけて、採用されたものです。出身高校は聞かれなかったのでしょうか。
父も母も麻雀は頭から馬鹿にして、私のインハイの試合すらろくに見ていませんでしたから、部の先輩のことなんて知らなかったでしょう。
それでも清澄の卒業生だと言えば、さすがに警戒されたはずです。
…悪待ちの得意なこの人らしい、なんて。
和(そんなオカルト、ありえません)
父は書斎に戻り、私は彼女を先導して自室に向かいました。部屋に入って、ドアを閉めようとしたのですが、その時彼女が懐かしそうに微笑んだのを見て、もう駄目でした。
私は彼女に思いきり抱きついて、子どものように、長い時間泣きじゃくり続けました。
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