過去ログ - 久「私について、皆が知っていること」
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◆oGmB7HYQoA
[saga]
2015/05/03(日) 01:17:04.03 ID:vvmhNUv40
【視点:愛宕洋榎】
微かな物音で目が覚めた。隣で眠っていたはずのあいつはいつ起きたのか、もうすっかり身支度を済ませて、カバンをごそごそやっている。
洋榎「もう行くん…?」
声をかけると、あいつは振り返った。
久「あら、起こしちゃった?」
洋榎「そういや今日は早いんやったっけ」
久「ええ。…寝かせておこうかと思ったけど、丁度良かったかも」
洋榎「何が」
久は冗談めかした仕草で手を差し出した。
洋榎「ああ。忘れてたわ」
引き出しを開けて手探りで封筒を取り出す。
洋榎「これな」
久「ありがと。悪いわね」
洋榎「これっぽっち、何でもあらへんわ」
久が大阪に来てまた戻るための交通費は、うちが持つことになっている。ま、新人とはいえ稀代のプロ雀士であるうちにはちょろい額や。
久「次は再来週だったかしら」
洋榎「せやな。もっと会えたらええんやけど」
久「シーズンに集中しなさいよ、大型ルーキー」
洋榎「わかっとるわ!ちゃんとテレビで見とけよ、うちの大活躍」
久は笑って、ベッドの上で身体を起こしたうちに抱きついた。その感覚が心地良くて、だからうちはまた訊きそこねる。
洋榎(なあ、久)
洋榎(本当はもうここに来るの、嫌なんやないか?)
洋榎(自分はいつも笑っとるけど、だからこそ不安になる)
洋榎(だって久、あの時は、泣いてたやろ…?)
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