過去ログ - オリジナル百合SSアンソロジー集
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13: ◆kki2TKFLsM[saga sage]
2015/05/05(火) 14:16:27.23 ID:2Fov0IM8o
スマホをいじくるのも飽きて、ポケットにしまおうとしたとき
“カラカラ”と、ドアが開く音がした。
私が屋上に来るときには、毎回聞いている音なので、大分耳慣れているはずなのだが
油断が頂点に達していた瞬間だったので、ついびくりと体を揺らす。
(……誰だ一体。こんな時間に屋上に来るヤツは)
珍しいなぁとか思いつつ、風でぐしゃぐしゃになった髪を軽く整える。
(めんどくさくない先生だと良いけどな……)
(……先生とは限らないか。凶器をもった不審者……)
(それとも、サボり仲間かー……)
ぼーっと思いつくことを頭の中に巡らせながら、傍らに置いてあったイチゴ牛乳のパックに手を伸ばし。
(……あめー……)
何となく、こちらに近づいてくる足音の方へ、目をやった。
伸びた人影が、どんどんと大きくなっていく。
(……)
いよいよ、その姿が見えた時
私は、内心……非情に驚いた。
なぜなら、そいつは……絶対にサボらなさそうな、ヤツだったからだ。
「あっ……」
「……へっ?」
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