28: ◆1oxFR677qnkF[saga]
2015/05/06(水) 17:06:18.42 ID:pVBq6Oq9O
───私の母、美咲蓮花は、世界で初めて完全なる「青い薔薇」を作り出した。
けれど、その青い薔薇の価値に目が眩んだ連中に母は殺され、私はその復讐として奴らを殺したの。
─数日前・拘置所─
(復讐を果たして……けれど、私にはもう何も残っていない)
(刑の長さも、もう何もかもどうでもいい……もう、私には待つ人なんかいないのだから…)
???「おや、こんなところに魔法少女の素質を持つ人間がいたとはね。もう少女期を終えようとしている、微弱な力ではあるけれど……」
………硬い寝台から身を起こし見上げた天窓───
そこにいたのは、白いキツネのような、ウサギのような、奇妙な生き物だった。
(…喋って、いる?私……夢を見てるの?」
???「夢じゃないよ、月読ジゼル。
いや、美咲ジゼルと呼んだ方が良いかな?」
「!!」
???「君、叶えたい願いはない?僕と契約してくれたら、君の素質に見合った願いを、ひとつだけ叶えてあげる!」
「あ……あなたは……」
QB「僕?僕の名前は、キュゥべえ───」
───キュゥべえと名乗ったその生き物に、私は思わず身を乗り出し話しかけていた。
「私……私のお母さんを生き返らせて!」
最初はそう願った。
しかし、その生き物は首を振った。
私の素質では願いに見合わないと───
「じゃあ、私……どうしたら」
QB「……そうだね。外の世界には時間を操る魔法少女もいる。
彼女たちの協力を仰げれば、時間を巻き戻すことも、できるかもしれないね?」
「………私が契約すれば、可能性は…」
───可能性は、ある?
QB「…さあ、どうだい?君にとって悪い話じゃないだろう?」
「…わ、たしは……」
QB「諦めたらそれまでだ。でも、君なら運命を変えられる。避けようのない滅びも、嘆きも、全て君が覆せばいい」
QB「だから───月読ジゼル、僕と契約して、魔法少女になってよ!」
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