過去ログ - 凛「違う自分を」海未「飾りたい」
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47: ◆INjIt6nmxE[saga]
2015/05/26(火) 21:07:01.70 ID:K2yuog2Z0
スカートを持たされ、凛の手により私は無理やり更衣室の中へ。
確かに当初の目的を考えたら、躊躇っているわけにも行きませんよね。
「覚悟を決めましょう。そして己に打ち勝つのです」
48: ◆INjIt6nmxE[saga]
2015/05/26(火) 21:07:50.83 ID:K2yuog2Z0
「ふぅ、着替え終わりました。…どう、ですかね?変じゃないですか?」
「ううん、全然変じゃないよ!海未ちゃんかーわいいっ。よく似合ってるし、すっごくセクシーだにゃ」
「あ、あのそんなにはしゃがないでください。恥ずかしいです…」
49: ◆INjIt6nmxE[saga]
2015/05/26(火) 21:08:35.83 ID:K2yuog2Z0
…それにしても、凛はどうしてここまで自分を卑下するのでしょうか。
昨日からずっと気になっていたんです。いや、思えば昨日だけではないですね。
パートにわかれるときも、衣装決めのときも、いつも凛は人を立ててばかりで自分を決して前に出さない。
50: ◆INjIt6nmxE[saga]
2015/05/26(火) 21:09:22.57 ID:K2yuog2Z0
「前から気にしていたんです。凛が自分を低く捉えていることに。
…その、話しづらいことなら構いませんが、わけを教えてもらえませんか?」
これは触れてもよかったのでしょうか。果たして凶と出るか吉と出るかはわからないですけれど。
51: ◆INjIt6nmxE[saga]
2015/05/26(火) 21:10:08.67 ID:K2yuog2Z0
戸惑った様子の凛は少し深呼吸をして、その胸の内を話し始めました。
「かよちんは知ってることなんだけどね、凛は小学校のころスカートを履いて学校に行ったことがあるんだ」
「そうなんですか。ずっとズボンだったわけではないんですね」
52: ◆INjIt6nmxE[saga]
2015/05/26(火) 21:11:02.91 ID:K2yuog2Z0
「つまり怖いのですよね…?」
「そうなのかな…うん、凛は可愛くなれないって怯えてるんだよね。髪も短いし、女の子らしくないってわかってるから」
「凛自体はどうしたい…いや、どうなりたいですか?」
53: ◆INjIt6nmxE[saga]
2015/05/26(火) 21:12:21.89 ID:K2yuog2Z0
「ぷっ…あは、あははは海未ちゃんってば格好つけさんだにゃ」
「なっ、わ、私は思ったことを言っただけで。そんなに笑わなくてもいいじゃないですか!」
「あはははっ、ご、ごめん…♪でもありがとう、ちょっと楽になったかも」
54: ◆INjIt6nmxE[saga]
2015/05/26(火) 21:13:01.98 ID:K2yuog2Z0
「ようしっ!じゃあ海未ちゃん一緒に選んでほしいにゃ。とびっきり可愛いのをねっ」
「はい♪凛も私に合いそうなのを選んでくださいね?」
凛は憑き物が落ちて吹っ切れたようです。
55: ◆INjIt6nmxE[saga]
2015/05/26(火) 21:14:34.28 ID:K2yuog2Z0
「うーんっ楽しかったー!」
服屋を後にし、凛が大きく伸びをしながら言いました。
「そうですね。たまにはああして色んな服を着るのも悪くないです」
56: ◆INjIt6nmxE[saga]
2015/05/26(火) 21:15:20.41 ID:K2yuog2Z0
「ところで、海未ちゃんの買い物って?服を買いに来たわけじゃないみたいだし」
「そういえば伝えていなかったですね。今日はテーピングなどの備品を補充しようと思いまして」
「そっか、そういう目的だったんだね」
57: ◆INjIt6nmxE[saga]
2015/05/26(火) 21:16:05.56 ID:K2yuog2Z0
「凛、全然知らなかった。ごめんね海未ちゃん」
「別に謝るほどのことでもないですよ。代金は部費から賄っていますし」
「ううん、凛が言いたいのはそうじゃなくて、海未ちゃんに負担かけてる気がしたから。
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