14:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/10(日) 14:48:12.57 ID:LDSt2pnJ0
本当にこの子は心臓に悪い。
そして、男はこの声の持ち主へと、ぎごちなく向き直った。
彼女はあどけなさが残っている可愛らしい顔立ちである。
そして、薄ピンクの瑞々しい唇が小さく動けば、子供のように純朴な発言が庇護欲をかき立てる。
それが、何も知らぬ会社の男性職員から見た、一般的な評価。
だが、その中身を知っている男には、悪魔がスモックを着て、会いに来たようにしか見えない。
「おはよう、宇佐義さん。お変わりないようで、なにより」
「いえいえー、男さんもお変わりないようでなによりです」
彼女の相も変らぬ様子に軽い皮肉を込めたが、気づかれていないようだ。
いや、もしかして今のは仕返しのつもりなのか。
男が判断に迷っているうちに、彼女は隣へと身をすべり込ませてきた。
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