過去ログ - 提督「ウチは平和だなぁ」艦娘「表面上は」 その2
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821: ◆uyMG3dCVpM[sage saga]
2015/11/22(日) 03:41:20.19 ID:O2tQGQPu0
まるで暴風のように、次々と攻撃が襲いかかる。

能代が、翔鶴が、攻撃をまともに喰らい行動不能になる。

伊勢「くっ・・・主砲がやられた・・・」

彼女達は何時沈んでもおかしくないくらいに傷ついている。

レ級「じゃあ一人ずつ、沈めてあげるね。誰も逃がさないよー」

冷たく言い放ち、後方へ退避していた卯月と弥生を見た。

レ級「逃がさないって言ったよ?」

レ級は急速に加速し、大きな水しぶきをあげながら、ぐんぐんと弥生と卯月との距離を詰める。

金剛「やめろぉぉぉぉっ!!!」

考えるより体が先に動く。

翔鶴「ダメです! 提督!!」

伊勢「行っちゃダメ!!!」

皆が慌てて制止する。

分かっている。アレを相手に生き残るイメージが沸かない。

自分の立場も、全て、何もかも理解している。

でも、それでも動いた。

金剛「・・・理屈じゃないんだよっ」

すぐにレ級を追う。

遅い。体が重い。

もっと早く。早く。早く。早く・・・

じゃないと死ぬ。みんな死ぬ。

弥生が、卯月が、伊勢が、翔鶴が、能代が・・・

そしてこの体の持ち主、金剛も。

させない。仲間を、大切な家族を・・・

―――誰一人だって、奪われてたまるか。

能代(あれ? 提督の・・・金剛さんの艤装の出力が上がっている・・・?)

違う。こんなものじゃない。あの感覚は―――

金剛(オレは・・・何を・・・何を考えている?)

頭の中にどんどん浮かぶイメージ。

知らない筈の感覚を感じる。

体の中に力が宿り、内側から溢れてくる。

とても懐かしい感覚。

それが何か分からない。でも、この感覚を知っている。

そう、自分は知っている。

思い出せ。あの頃を。あの時を。あの瞬間の感覚を。

オレはコイツの使い方を理解しているのだから。

今、この瞬間に目覚めたと言わんばかりに、艤装の煙突から煙が強く吐き出される。

みるみる速度が上がる。


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