26: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/05/13(水) 17:50:28.09 ID:KZKKvfE00
 王子(あー…いい気分が台無し) 
  
 自室に戻ってももやもやしていた。 
 姉姫の発言は、相変わらず容赦なく王子の心を蝕んでくる。 
  
 王子(人並み以上に努力しても――) 
  
 数年前までの自分には、将来この国を背負って立つという自覚があった。 
 幼少より姉姫よりも多くの教育係をつけられ、この国の王になる為の教育を受けてきた。 
 そう、教育に問題は無かった。 
  
 ただ単に、自分が不出来すぎただけで。 
  
 王子(あぁ〜、もう) 
  
 毎晩日課で呼んでいる議事録の内容も頭に入ってこない。 
 メンタルの部分も、数年前に比べるとずっと脆くなったような気がする。 
  
 王子(駄目だ…今日は寝よう) 
  
 寝ればきっともやもやも晴れる。 
 明日も姫に会うことができる。 
 それを思えば、明日が来るのも怖くない気がした。 
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