28: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/05/13(水) 17:52:00.31 ID:KZKKvfE00
姫「はい、上がりっ!」
王子「くうぅ、こっちのゲームは姫様の完勝だ〜」
姫「ふふふ、ごめんなさい、こちらばかり気持ちのいい思いして」
王子「ははは、次は負けませんよ」
正直負けて悔しい気持ちはあったが、勝ちの続いている姫の機嫌はとてもいいので、このまま負け続ける価値は十分にあった。
姫「ふぅ、少し休みませんか?頭を使って少し疲れました」
王子「そうですね。飲み物をどうぞ」
姫「ありがとうございます」
一息ついて、ふと部屋の景色を見渡した。
簡素で殺風景な部屋。最低限の家具はあるので暮らすには不便しないだろうが、華やかさがない。
高価な品で装飾された姉姫の部屋とは大分違う。同じ姫だというのに、こうも違うというのか。
姫「そ、掃除はしているんですが」
何か誤解したのか、姫は慌てて言った。
王子「姫様がご自分で…?ってそうですよね、誰も立ち入りしませんからね」
姫「えぇ、昔から」
王子「昔…?姫様はどれ位、ここにいらっしゃるんですか?」
姫「もう、こんな小さな頃から」
王子「子供の背丈じゃありませんか」
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