5: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/05/11(月) 17:03:25.48 ID:+o0lHeNe0
姫「美味しい…グスッ、今まで生きてきた中で1番美味しい」パクパク
王子「いやぁ…ただの即席おにぎりっすよ?」
姫「ありがとう、ありがとう…3日も食べてなくて」グスグス
姫は泣きながら、王子に貰った非常食を食べていた。
その表情は、姫の外見年齢にしてはかなり子供っぽい。
王子「3日前…つーと、勇者が魔王を倒した日だな」
姫「えっ!?…倒されたんですか、魔王が…」
王子「そう。魔王軍の残党は残党狩りを恐れて、魔王城から逃亡したと聞く。今じゃこの魔王城、魔物の姿も見当たらないっすよ」
姫「そう…なんですか…」
王子「ところで姫様はどうしてここに?」
姫「私は…」
姫は一瞬躊躇した後、答えた。
姫「私は長い間、ここに囚われていました…ですので、外の事情に疎くて」
王子「そうだったのか」
と、王子の頭に妄想が浮かぶ。
囚われの姫と、姫を救い出す王子。まるで童話のような話の流れ。そして童話ではお決まりのように、ラストで王子と姫は――
王子(ハッピーエ〜ンドッ)グッ
姫「あの?」
王子「姫様っ!」
姫「は、はい」
王子「今すぐ貴方を連れ出してみせましょう!この私にお任せあれ!」
使い慣れぬ一人称を使い、王子は精一杯かっこつけた。
だがしかし。
姫「それは無理なんです」
王子「ぬあぁ!?」
撃沈した。
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