66: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/05/16(土) 18:53:36.48 ID:gEjvLFLL0
姫「あ、あぁ…王子様…」
怯える姫の顔を見て、王子は唇を噛み締める。
王子(くそ…)
怒りと悔しさが半々にあった。
誰も自分に敬意を抱いていないのは前々からわかってはいた。だが実際耳にすると、冷静ではいられない。
だが怒りに震えている場合でもなかった。勇者は再び、塔の外壁に足をかけた。
王子「待っ――」
と、手を伸ばしたが。
兵士「いけません!」
王子「――っ!!」
その手を乱暴にねじり上げられ、背中に押し付けられる。
まるで罪人のような扱い。いや既に、姫は罪人同様の認識をされているのだ。
王子(何でだよ…!!)
あの心優しい姫が、自分に幸せな時間をくれた姫が、人間にとって害悪な存在になるわけがない。
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