10:名無しNIPPER[sage saga]
2015/05/11(月) 23:30:28.13 ID:Gk/WojOoo
確かに、彼が仕事に対して真剣じゃないはずはない。それはよく分かってる。
余裕があるときはいつもレッスンを見てくれるし、
レッスンのあと「今日のナナはどうでした」なんて訊くと重箱の隅をつつくようにダメだったところを挙げていく。
事務仕事だって手伝っているようだし、自分でできることはなんでもやってしまう人。
だけど、足りない。プロデューサーさんはどこか足りない。
例えば以前、オーディションで不合格だったとき。ナーバスになっていた私に渋面で言ってきたことがある。
――どうして、続けるんですか。
その言葉は堪えた。実力が劣ってて、実績だってなくて、年齢も……。
夢だから。そう、言いたくても言えなかった。喉が震えて声なんか出ない、涙と鼻水で睨むこともできない。
未だに、そのことが頭にちらつく。
彼はウサミン星を信じていないし、時々うっとうしそうな顔をするのだった。
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