過去ログ - 終電を寝過ごしたら不思議な場所についた
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2:名無しNIPPER[saga]
2015/05/14(木) 19:22:07.40 ID:hlPstcEq0

で、さらにここは終点だった。


「マジかよッ」


携帯を開くと案の定圏外だ。

どっ、と絶望と疲れとがのしかかってきて、椅子に身体を預ける。


ふと上を向けば釣り下がっている広告が扇風機の風に揺れていた。


『ダズニャックのまたたび酒、今年は十年に一年の当たり年!』

『取り換え式小指(箪笥の角用)』

『前の彼とは、違う笑顔。(新にこやか薬)』


並行世界、というのだろうか、こういうのは。

ため息をひとつついて立ち上がる。

とりあえず降りてみない事には何も分からない。


よく見ると電車内に残っている客は俺一人だけではなかった。

向かい合っている座席の、反対側の端に座っていた男が今荷物をまとめて、外に出ようとしている所だ。


ぴょこぴょことせわしなく動く、三毛の耳が生えている。


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