過去ログ - 少女「世界の終わりが始まってから早10年」
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1:名無しNIPPER
2015/05/14(木) 22:27:20.37 ID:YNYY2lYO0
少女「(今日も今日とて世間は平和に運行されています)」

TV『では、次のニュースです。昨日発生した航空機事故に対し、政府は…』

少女「(企業も政府もそれまでと何ら変わらずに進んでいます)」

少女「(学校がなくなってれば朝早くから家を出なくて良いのに…)」

友女「おはよー、少女ちゃん」

少女「…あ、おはよー、女ちゃん…」

友女「ありゃ？元気無いね。夜遅かったの？」

少女「うん…。知り合いの人が来てて…」

友女「前に言ってた人？私も会ってみ」ﾄﾞｻｯ

少女「…」

少女「(女ちゃんは消えました)」

少女「(唐突に物や人が消える。10年前から始まった、世界の終わりの現象です)」

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2:名無しNIPPER
2015/05/14(木) 22:35:34.64 ID:YNYY2lYO0
少女「(今拾い上げた女ちゃんのバッグですが、すぐに消えてしまうでしょう)」

少女「(まず、人か物が消え、それに深く関わっていた物が消え、最後にそれらの記憶自体が消えていく)」

少女「(それが、『消滅』とだけ言い表される世界の…)」
以下略


3:名無しNIPPER
2015/05/14(木) 22:46:36.43 ID:YNYY2lYO0
少女「(『何が消えたのかはわからないが、何かが消えた事は認識出来る』)」

少女「(それが、『消滅』を研究した人たちの出した結論でした)」

少女「(ゆっくりと、けれど確かに世界は削られて行きました)」
以下略


4:名無しNIPPER[sage]
2015/05/14(木) 23:04:09.55 ID:tQ+W/h7vO
期待

5:名無しNIPPER[saga]
2015/05/14(木) 23:23:42.79 ID:YNYY2lYO0
少女「(今日の今も世界は終わって行きます)」

少女「(一秒に4人産まれ、3人死に、14人が消えていく)」

少女「(それが今の『消滅』のペースです)」
以下略


6:名無しNIPPER[sage]
2015/05/15(金) 00:38:28.52 ID:gNq02qdgO
期待

7:名無しNIPPER[sage]
2015/05/16(土) 00:20:52.23 ID:lX/Qp7B5O
乙

8:名無しNIPPER[sage]
2015/05/16(土) 12:28:34.43 ID:oBk5eH43O
期待

9:名無しNIPPER
2015/05/16(土) 17:11:15.82 ID:82yZKqwN0
少女「(土曜です)」

少女「(脱ゆとり…そう謳われて3年前から古き懐かしき半ドンに戻った土曜日ですが、慣れてしまえば大した事は無いものです)」

少女「(むしろ昼食が学食で済ませられるのはメリットでしょう。外食は高くついて困りものです)」

10:名無しNIPPER[sage]
2015/05/16(土) 19:49:23.75 ID:B6JryAPQo
お

11:名無しNIPPER[sage]
2015/05/16(土) 20:37:20.04 ID:40N/lPunO
乙！

12:名無しNIPPER[sage]
2015/05/17(日) 14:26:13.19 ID:2jX1+pp2O
乙乙

13:名無しNIPPER[sage]
2015/05/17(日) 21:02:12.86 ID:muf81IiJ0
少女「(街を歩いている限り、世間は平和そのものです。『消滅』に出くわす事なんて確立的にはごくごく稀なことですので、普通に暮らせば良い。と言うのが昨今のトレンドです)」

少女「(さて、今日は土曜日なのだと言いましたが、そのトレンドの通り私は誰かと買い物の約束をしていた…はずです)」

少女「(はず、と言うのは、市街地のショッピングモールに行って服を買う予定だったのですが、誰と約束をしていたのか分からないからです)」
以下略


14:名無しNIPPER[sage]
2015/05/18(月) 20:12:27.42 ID:dqeYT2Y8O
乙！

15:名無しNIPPER[sage]
2015/05/18(月) 22:22:31.76 ID:UsMtANvRO
おつ

16:名無しNIPPER
2015/05/21(木) 18:38:51.76 ID:46z9S7ytO
少女「(もう男だったのか女だったのかも分からない『』。それが私の友人であった事は確かなのでしょうが、どんな関係だったのかはもう分かりません)」

少女「(散々『消滅』について愚痴っていた私ですが、いざ知り合いだったらしき人物が消えてみると世間が混乱に陥っていない理由が分かりました)」

少女「(誰かが消え、その人の肩書きだけが他の人の中に残る。残るのは肩書きだけなのです)」
以下略


17:名無しNIPPER
2015/05/21(木) 18:44:36.87 ID:46z9S7ytO
少女「(私達が誰かを『消滅』で失った時、その消えた人物は『個人』ではなく顔の書かれていないマネキンへと成り下がる)」

少女「(言ってしまえばそれだけの事)」

少女「(テーブルの向かい側に座らされたマネキンが消えた所で誰も気に止めないでしょう)」
以下略


18:名無しNIPPER[sage]
2015/05/21(木) 19:53:17.80 ID:xl8x/VZAO
これは怖いな
ただ死ぬことよりも遥かに恐ろしい

19:名無しNIPPER[sage]
2015/05/21(木) 20:39:06.85 ID:I3chK7+WO
FF零式を思い出す

20:名無しNIPPER[sage]
2015/05/22(金) 14:50:30.78 ID:dADcjTd8O
乙！

21:名無しNIPPER
2015/05/25(月) 07:57:04.66 ID:4CoMiFFrO
少女「(『』の好みの服…そんなものもあったのでしょうか)」

少女「(確かに『』は居たはずなのです。携帯のアルバムに残る、私だけが不自然に写る写真の枚数を見る限りかなり仲が良かった筈…です)」

少女「(『』がどんな顔をしていたのか、『』はどんな背丈だったのか)」
以下略


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