465: ◆v5iNaFrKLk[saga]
2015/06/24(水) 22:02:38.54 ID:DMuipzRr0
湾岸線に突入と同時に、それまで大人しかったGTOが一変する。
まるで遊戯は終わりだとでも云う様に……大柄な車体をよじらせつつ加速して、生き物の如くエンジンが咆哮する。
正真正銘の化け物だと、夕張は思わず笑った。
得体の知れないドロドロとした熱気で、今にも息が詰まりそうになった。
それでも夕張は何とか喰らいつこうと、新たにハンドル部分に用意していたスクランブルブーストのスイッチを押した。
プラス50馬力のパワーアップ……マージンを考えると、僅か数十秒ほど。
あのGTOの前では、子供騙しにしかならないであろう。
それでも、ただ置いていかれるのは気に食わない……データを取るというのは、最早建前でしかない。
250……260……270……
徐々に速度は上がるものの、やはりGTOは更にその上を行く圧倒的な加速で、ワンエイティを突き放す。
まるでこちらが止まっているかのようだ。
夕張「やっぱり相手にならないか……」
警告のアラームが鳴り始める。
GTOは既に闇に紛れてしまい、姿を確認する事は出来ない。
アクセルを緩めると、同時に張り詰めていた緊張が一気に解けた。
夕張「ホントに何なのあの加速……いくらなんでも反則でしょ……」
由良「ほんのちょっとの間だったハズなのに、生きた心地がしなかったわ……」
夕張「ねー……岩崎さん、あれを撃墜する気なんだよ?」
由良「あんなの相手にするって、狂ってるとしか思えないんだけど……」
夕張「しかも提督達が現役の頃、ああいうのがゴロゴロ居たんだって」
由良「……無理っぽいー……」
夕張「ホント、都高は魔の巣窟だわ……」
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