16:あざとい ◆05Ai05VQ.M
2015/05/15(金) 23:09:06.07 ID:txp4CA0x0
顔真っ赤にしながら上目遣いでこちらは覗き込む。さっきの某ゆるふわビッチと違い、こっちには計算されたあざとさはない。ない分こっちも対応に困ってしまう。
「一緒に行こうって……約束したよね」
「……」
「ダメ……かな?」
「……元々お前がくれたクジだ。お前が……その、使いたいように使えばいい」
パァッと、由比ヶ浜の目が大きく開く。やめてくれ、訓練されたボッチじゃなきゃ一撃でメルトダウンしてるわ。
「うん!じゃあ一緒に行こうね!約束だよ」
ボッチには眩しすぎる笑顔、将来誰かに見せるであろうその笑顔を、こんなボッチに作ってくれること自体が由比ヶ浜の優しさなのかもしれない。この優しさを受け止められるほど今の俺は強くない。ただこの優しさに甘えてしまいたい自分が何処かにいた、ダメだと分かっていても手を出してしまう麻薬のように。
その日はサイゼにて、春休みに行こうというくらいの簡単な日程を決め解散になった。
今日は疲れた。いつまでも手を振ってくる由比ヶ浜は見送りながら、しかし、こんな疲れもたまにはいいかと思える自分がいた。
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