過去ログ - 京太郎「俺が彼氏で」和「私が彼女」
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11: ◆XTSALcJir2[saga]
2015/05/16(土) 23:21:42.01 ID:1qHAIoTzo
須賀京太郎君
私が彼への認識を改めたのは、全国大会直後のことでした
私達が優勝に舞い上がり、浮かれていた頃
須賀君が体調を崩して一週間、学校を休むことになりました
正直、その頃の私は須賀君をなんとも思っていませんでしたので
特に気に留めることもありませんでした
しかし、他の人は違いました
全員がソワソワと心配し、自分のせいでないかと気にしているんです
私は気になって、一人一人に訪ねました?
「一体、須賀君はこれまで何をしていたんですか?」
部活で姿を見せない
麻雀で強くなろうともしない彼の何がそんなにいいのかと
そう考えていた私の認識は――
皆さんの手で、覆されました
久「え? 和は知らなかったの?」
和「はい?」
まこ「まぁ、無理もないのぅ。和自体はお願いごとをしなそうじゃからな」
和「どういう、ことですか?」
久「須賀君はね。私達が全国大会までの間、麻雀に集中出来るように裏で頑張ってくれていたのよ」
和「裏で、ですか?」
まこ「ああ。わしが毎日部活に出られるように、店の手伝いに出てくれたりのぅ」
優希「それだけじゃないじぇ! この私が力を発揮出来るように、タコス作りの修行にも出ていたんだじょ!」
和「店の手伝い、タコス作り?」
久「その上、必要な備品を買い出して、お茶を淹れておいてくれたり……全国大会の控え室で用意してくれたたのも須賀君なのよ?」
まこ「しかも、行方不明になった咲を捜してくれたり」
咲「うっ」
久「自分も麻雀の練習をしたかったでしょうに、かわいそうなことしちゃったわ」
まこ「その分、来年は京太郎が全国行けるように指導してやるけぇ」
咲「はい! 絶対、京ちゃんも一緒に全国に!」
優希「しょうがないから私も協力するじぇ!」
和「……」
久「そういうことよ、和」
和「ぶ、部長……私、彼のことを、その」
久「いいのよ。これを言えば、和が気にするだろうから言わないでって、須賀君から口止めされてたし」
和「須賀君から!?」
久「ええ。和は今、自分のことでプレッシャーもあるだろうし、余計な気を遣わせたくないってね」
和「……そんな」
雷に打たれたようなショックでした
私が蔑み、内心で見下していた彼が――実は部の中で、一番の立役者だったなんて
私は――なんて、最低なんでしょうか
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