過去ログ - 姫「置き去りにされた世界の中で」
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20: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:13:47.66 ID:dxS7ozrO0
見たところこの部屋はお世辞にもいい部屋とは言えない
収納棚と思われるものや石造りのベッドなどが置かれているが他には何もない
ここにはどんな人物が暮らしていたのだろうか……
21: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:14:29.56 ID:dxS7ozrO0
色無く輝くその光は、幻想を映し出す
今過去未来、夢現実。その所有者が望むビジョンを映し出す
それは夢
22: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:15:00.94 ID:dxS7ozrO0
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23: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:15:37.56 ID:dxS7ozrO0
本来ならば手に入れたお宝を見せるようなことはしない方がいいだろう
気が動転していたのか、目の前にいる少女に光り輝くその玉を見せてしまった
姫「ッ!?貴様、いつの間に私から"まやかし玉"を奪った!?」
24: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:16:08.75 ID:dxS7ozrO0
我が物と言わんばかりに、乱暴に幻想玉はこの手から引きはがされた
男「なっ!そいつは俺が見つけた宝だぞ!お前が奪っていい道理などあるか!」
25: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:16:39.82 ID:dxS7ozrO0
姫「ふぅん……なるほどな」
まじまじと、俺の姿を頭の天辺からつま先まで見る
怪訝に、不思議に。恐怖よりも興味が勝ったのか、少女は石造りのベッドに腰掛けたまま指さす
26: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:17:12.28 ID:dxS7ozrO0
男「そのベッド……」
姫「別に、珍しいものでもないだろう。適当な大きさに斬られた石に布を何重にも敷いただけのものだ」
27: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:17:49.60 ID:dxS7ozrO0
姫「言いたいことがあるならハッキリ言え」
男「お、おい。お前……」
姫「待て、その場から動くな」
28: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:18:21.29 ID:dxS7ozrO0
男「わかった、俺はここからは動かない。だから俺の質問に答えてくれ」
姫「……いいだろう、なんだ?」
男「お前は何者だ、ここはどこだ」
29: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:18:59.44 ID:dxS7ozrO0
姫「いや……それも当然か……ふん」
男「?」
姫「いい。ともかく答えてはやろう」
30: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:20:32.86 ID:dxS7ozrO0
姫「そして、我が一族が統治するこの地は乾燥した大地の中央に位置する国」
姫「何度かこの玉をめぐり戦争が起こったが……まぁこの通り、この歴史の中で健在と言わんばかりに受け継がれてきた由緒ある国だ」
男「戦争……それで」
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