過去ログ - 姫「置き去りにされた世界の中で」
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2015/05/17(日) 00:17:12.28 ID:dxS7ozrO0
 男「そのベッド……」 
  
 姫「別に、珍しいものでもないだろう。適当な大きさに斬られた石に布を何重にも敷いただけのものだ」 
  
  
27: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:17:49.60 ID:dxS7ozrO0
 姫「言いたいことがあるならハッキリ言え」 
  
 男「お、おい。お前……」 
  
 姫「待て、その場から動くな」 
28: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:18:21.29 ID:dxS7ozrO0
 男「わかった、俺はここからは動かない。だから俺の質問に答えてくれ」 
  
 姫「……いいだろう、なんだ?」 
  
 男「お前は何者だ、ここはどこだ」 
29: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:18:59.44 ID:dxS7ozrO0
 姫「いや……それも当然か……ふん」 
  
 男「?」 
  
 姫「いい。ともかく答えてはやろう」 
30: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:20:32.86 ID:dxS7ozrO0
 姫「そして、我が一族が統治するこの地は乾燥した大地の中央に位置する国」 
  
 姫「何度かこの玉をめぐり戦争が起こったが……まぁこの通り、この歴史の中で健在と言わんばかりに受け継がれてきた由緒ある国だ」 
  
 男「戦争……それで」 
31: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:21:32.27 ID:dxS7ozrO0
 姫「まさかと思うが、お前は別の世界から来た者ということではないだろうな?」 
  
 男「は?何言ってんだ」 
  
 姫「いや、いい……言ってみただけだ」 
32: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:21:58.27 ID:dxS7ozrO0
 風化していた棚は綺麗な色で塗られ、石造りのベッドは鮮やかな装飾をされている 
 この間取りと家具の位置、どれを見ても一致している 
  
 俺はまさか、あの宝玉の力で…… 
  
33: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:22:26.00 ID:dxS7ozrO0
 判断する要素は無きに等しい……しかし、そう考えると色々と合点がいく 
 ここで原因を作ったと思われる"幻想玉"をもう一度手に取ってみたいが 
  
  
 姫「ふん、答えられないのならそれでも構わんが。そろそろ人を呼ぶことになるぞ」 
34: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:22:53.50 ID:dxS7ozrO0
 男「だが、恐らくだ……なんだ、お前の持っているその宝玉が原因でここに来てしまった……みたいだ、多分。だから一度それを俺に……」 
  
 姫「断る、これは私にとって命と同等の価値があるものだ。おいそれと人に渡すようなものでもない」 
  
 男「くっ……」 
35: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:23:23.67 ID:dxS7ozrO0
 男「ええいままよ!」 
  
 姫「そうだな……異の者よ」 
  
 男「な、なんだ?」 
36: ◆cZ/h8axXSU[saga]
2015/05/17(日) 00:24:56.14 ID:dxS7ozrO0
 姫「……賭けをしよう」 
  
 男「賭けだと?」 
  
  
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