過去ログ - 大庭葉蔵「僕は、自演のないところに行くんだ」
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32:名無しNIPPER[saga]
2015/05/18(月) 00:04:08.26 ID:J08sGR5CO

自分がその棒切れを拾い上げますと、さっそく山賊の一人が「うっ、やられたあ」とか叫んで倒れます。

もう一人の山賊が、まるで蠅でも止まるかと思うようなゆっくりした動作で棍棒を振り下ろし、自分がよけましたら、これまた随分と大げさな叫び声を発してバッタリ倒れたのでした。

最後の一人は「ひいい、お助けを」などと言って、走り去ってしまいました。

子供時分、下男たち相手に演じたお道化芝居の方がまだ念が入っていたと思うような馬鹿馬鹿しさでした。


何のことはありません。

これでは、メロス君山賊相手に大活躍の段を、極めていい加減に再現したアトラクションではありませんか。

こんなので竹一が「ガチ、ガチ」などと言ってくれるのか。

でも彼らがお膳立てしたことですから、自分は黙って受け入れる以外にない。

そう考えて、また走り出しました。


そう、ただでさえこの暑さなのですから。



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