過去ログ - 大庭葉蔵「僕は、自演のないところに行くんだ」
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8:名無しNIPPER[saga]
2015/05/17(日) 12:44:55.23 ID:DEaQArjQO




堀木「おい色魔! 待てよこの野郎」



なんと、追いかけてきたのは堀木でした。

あの男ほど、この津軽の雪原に不似合いなものはありません。

振り向くと、一面の白銀世界に汚点のように浮いている堀木が、白い息を吐きながら近寄ってきます。

手には一升瓶をぶら下げておりました。


堀木「せっかく手土産持って見舞いに来てやったってのによ。出掛けてるってんで外に出てみりゃこんなところを歩いてやがった。風邪ひくぞ」

葉蔵「……僕に何の用?」

堀木「そりゃお前、『自演のないところ』へ行くんだろ。景気づけだよ」っ一升瓶

葉蔵「景気づけなんていらないよ。また、同じこと繰り返すだけなんだから」

堀木「何だと気でも触れたか…… てか、とうに触れてたんだよな」

葉蔵「しかし君が手土産なんて珍しいね。この世の終わりが近いのかな」

堀木「聞いたふうなこと抜かすなよ。酒のアント(対義語)は?」※

葉蔵「涙」

堀木「違うだろ。涙は酒のシノニム(同義語)だよ」

葉蔵「君ならそう言うだろうね。でもこれは譲れないよ」

堀木「田舎暮らしのせいで無駄に頑固になりやがったな。じゃあ涙のアントは」

葉蔵「ヘノモチンだよ!」


※「人間失格」に出てくる言葉遊びで、何かの名詞の対義語を言い当てる。
「喜劇名詞」「悲劇名詞」に分類するやり方もある。




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