12:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/05/19(火) 16:37:42.88 ID:BUNMB83OO
……そう。わたくし、四条 貴音は、アイドルとして活動していました。
わたくしは『必ずアイドルになる』と心に決め、故郷……『古都』を出てこの東京までやってきました。
しかし東京に出て来たはいいものの、頼れる知人もおらず、途方に暮れていたのです。
13:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/05/19(火) 16:40:45.98 ID:BUNMB83OO
あの時もわたくしは、一人で月を眺めていました……
その時わたくしに優しい言葉をかけて下さったのが、765プロのプロデューサーである、赤羽根殿だったのです。
14:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/05/19(火) 16:43:05.60 ID:BUNMB83OO
あの時は、赤羽根殿にみっともない姿を見せてしまいました……
ですがあの方は、そんなわたくしに優しい言葉をかけて下さり、さらに弱いわたくしを受け入れて下さいました。
そのような恥ずかしいところを見られたからこそ、わたくしは赤羽根殿を頼ることができたのです。
15:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/05/19(火) 16:46:05.87 ID:BUNMB83OO
『《慕う》って言葉、二つ意味があるよね。【尊敬する】って意味と【恋慕する】って意味』
『この場合、どっちの意味を取るべきなのかな?」
貴音「それは……言えません///」
16:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/05/19(火) 16:49:07.74 ID:BUNMB83OO
……話を元に戻しましょう。
信頼できる仲間や、黒井殿が雇ったとれーなー殿によるれっすん。
そのおかげでわたくしと響、そして765プロから引き抜かれた美希と共に結成したゆにっと『プロジェクト・フェアリー』は、破竹の勢いでおーでぃしょんを勝ち進み、瞬く間にトップアイドルになることができました。
17:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/05/19(火) 16:52:11.87 ID:BUNMB83OO
その勝負自体に悔いはありませんでした。
しかし黒井殿は、『弱者には用はない』と言ってわたくし達を解雇しました。
わたくし、そして響は、居場所を失ってしまったのです。
18:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/05/19(火) 16:55:05.30 ID:BUNMB83OO
『響と一緒に、765プロに来ないか?』
赤羽根殿は、そんなわたくし達を765プロへ迎え入れようとして下さいました。
19:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/05/19(火) 16:58:05.94 ID:BUNMB83OO
ーーあれから数日。
わたくしは未だ、これからどうすれば良いのかを見つけておりません。
響と連絡は取れず、途方に暮れてこうして月を眺めている時に、今の面妖な状況に出くわした、という訳でございます。
20:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/05/19(火) 17:01:05.61 ID:BUNMB83OO
『回想、終わったみたいだね』
貴音「なんと……そこまでお見通しなのですか」
『そりゃね。僕、神様だし』
21:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/05/19(火) 17:04:12.03 ID:BUNMB83OO
貴音「しかし……神様ともあろうお方が、このような所で何を?」
『最初に言ったでしょ?《やり直したくはないか》ってさ』
貴音「!!」
22:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/05/19(火) 17:09:06.35 ID:BUNMB83OO
『僕、君の大ファンでさ。君がアイドルやってるところを、ずっと見てきたんだ』
『本当はサインもらったりしたいんだけど、こういう思念体みたいな感じだからできなくてね』
『で、君のために何かしてあげられることはないか……って考えてたら、こんな所で貴音ちゃんが困ってるじゃないか』
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