2:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/05/19(火) 16:08:41.09 ID:BUNMB83OO
冬が終わり、もうすぐ春がやって来ようかという頃。
わたくしは月を眺めるため、とある建物の屋上にいました。
3:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/05/19(火) 16:09:33.82 ID:BUNMB83OO
やはり、月を見ると落ち着きますね。
つらいことや、悲しいことがあった後でも、月を見ているとなぜか心が安らぎます……
……そう、たとえ『つらいこと』があったとしても。
4:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/05/19(火) 16:10:42.54 ID:BUNMB83OO
貴音「……わたくしはこれから、どうすれば良いのでしょうか」
ふと、わたくしの口から漏れた言葉。
それは、わたくしの今の状況を示すにはぴったりの言葉でした。
5:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/05/19(火) 16:19:42.33 ID:BUNMB83OO
6:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/05/19(火) 16:21:28.80 ID:BUNMB83OO
わたくし以外に誰もいないはずのこの場所に、声が……?
もしや、も、物の怪の類でしょうか……
貴音「ひっ……な、何奴!」
7:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/05/19(火) 16:24:11.19 ID:BUNMB83OO
貴音「姿を現しなさい!」
『姿、かぁ……無い物は見せられないんだよなぁ、これが』
8:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/05/19(火) 16:25:35.75 ID:BUNMB83OO
貴音「……は?」
……幻聴、でしょうか。
自分で自分を神だと名乗る声が聞こえるなど、普通のことではありません。
9:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/05/19(火) 16:29:48.39 ID:BUNMB83OO
心が読めるのでしょうか?まこと、面妖な……
『そりゃ僕、神様だし。心ぐらい読めるさ』
『なんなら、四条 貴音ちゃん……君がなぜここにいるのか当ててみせようか?神様はなんでも知っているんだよ?』
10:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/05/19(火) 16:31:47.59 ID:BUNMB83OO
『貴音ちゃん、君は星井 美希ちゃん、そして我那覇 響ちゃんと一緒に、アイドルユニット【プロジェクト・フェアリー】として活動していた』
『その人気は凄まじく、瞬く間に君達はトップアイドルになった』
『でも、IU(アイドルアルティメイト)で765プロのアイドル、萩原 雪歩ちゃんに負けて所属していた961プロをクビになった……そうだね?』
11:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/05/19(火) 16:35:02.93 ID:BUNMB83OO
『あっ、信じてないな!?』
「当然です。このような面妖なこと、信じられる訳が……」
『ふむ。じゃあ、これならどうかな?』
12:Zero/ ◆VnQqj7hYj1Uu[saga]
2015/05/19(火) 16:37:42.88 ID:BUNMB83OO
……そう。わたくし、四条 貴音は、アイドルとして活動していました。
わたくしは『必ずアイドルになる』と心に決め、故郷……『古都』を出てこの東京までやってきました。
しかし東京に出て来たはいいものの、頼れる知人もおらず、途方に暮れていたのです。
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