過去ログ - 【艦これ】提督たち「ユウジョウカッコカリ?」【物語風プレゼンPart1.5】終
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52: ◆G4SP/HSOik[saga sage]
2015/05/20(水) 00:17:43.76 ID:JBJuCd+m0

超番外編1 浪速のことは 夢のまた夢  -この命 果てても私が御守りします!- 第8章



――――――終わりなどどこからでもやってくるものだ。呆気ないぐらいに。



どれだけ栄華を極めていようが、人生が『山あり谷あり』と形容されるものである以上、

山を越えた後に待っているのは谷へと降りていく下り坂しかない。

あるいは、見渡せば、更なる高みへ至る道が用意されているのかもしれない。

しかし、それはつまり、ようやく登り切った山道もまだまだ途中に過ぎないという事実であり、

見上げれば、雲を突き抜けた先にその頂上が姿を覗かせるのだ。

それに気がついた時、ようやく辿り着いたこの場所にて決断を迫られる。


――――――ここで終わりにして降るか、更なる苦しみを背負う覚悟をして登り続けるか、だ。


なぜなら、そこにいつまでも居続けることはできないからだ。

そこは自分以外 何も存在しない山道の途上であり、雨風を凌ぐ場所もない空虚な空間だろう。

また、進退の決断が遅れれば遅れるほど、諦めて降るにしても道中で水と食糧も尽きてしまう危険性がある。

あるいは、己の限界が来て、ついには道中で力尽きて遭難してしまう可能性も十分に考えられる。


――――――祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。


かつて栄華を誇っていた者たちは永遠にその権勢を保つことはなかった。

栄華への道には必ず興隆があり、躍進の後の栄華に至れば、その後には必ず衰退と滅亡への道が敷かれていた。

それは何者にも訪れるこの世の理であった。

それは国家や神話も例外ではない。永遠などどこにも存在しないのだ。

いや、――――――永遠は確かに存在する。


――――――国 破れて 山河 在り


有為転変の世の中と変わらない自然とを対比した杜甫の詩であるが、

それでも、興亡一体の泡沫の夢のようなこの世の中でも確かに永遠は存在していた。

そう、そこに永遠はあるのだ。――――――誰も気づいていないだけで。


――――――永遠は存在する。





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