5:名無しNIPPER[saga]
2015/05/20(水) 18:38:01.37 ID:fS572BUV0
妻の墓を訪れる
毎月の様子とは違い、今日は先客がいるのは命日だからだろう
丁度入れ違いだったらしく軽く礼をして、通り過ぎる
不意に後ろを見ると、先客の男は深く礼をしたままだった
あぁ、あの時の…
彼が顔を上げたとき、改めてわたしは礼をすると、男はなんとも言えぬ表情で去っていく
彼もあそこで人生が狂った一人なのだ
妻が死んだ時と、先程の邂逅
それだけで彼は一生十字架を背負って生きていくのだろうという実感があった
「お父さん」
娘が呼んでいる
考え事は胸中へ隠し、わたしは妻と娘のもとへ向かった
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