過去ログ - 【艦これ】艦娘「ケッコンカッコカリオコトワリ」 2
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265: ◆p7uyiJsetI[saga]
2015/06/21(日) 17:36:27.19 ID:jErO9bls0
これは、いつまで。そんなものわかるわけがない。
奥歯を軋らせ詰め寄る千代田に、しかし彼女の沸点の見当をつけることも出来ないため臆することすらできず、ただその場に棒立ちになる。

いつまで。

以下略



266: ◆p7uyiJsetI[saga]
2015/06/21(日) 17:37:09.90 ID:jErO9bls0
吹雪「司、令官?」

俺の怒鳴り声に驚いたのか、吹雪は目を丸くした。
持ったままでいた盆を更に強く抱きしめ、ほんの少しだけ後ずさったようにも見える。

以下略



267: ◆p7uyiJsetI[saga]
2015/06/21(日) 17:37:43.59 ID:jErO9bls0
千代田の言葉に、吹雪は、ハッと何かに気付いたように千代田の腕にしがみつく。

千代田「この問題が終わらないのはね、提督が、いつまでもあの艤装にこだわっているからよ」

吹雪の方を一瞥もせず、千代田は、ぎり、と自分の二の腕に爪を食い込ませながら言葉を継ぐ。
以下略



268: ◆p7uyiJsetI[saga]
2015/06/21(日) 17:38:24.91 ID:jErO9bls0
艤装。
千代田は今、艤装、と言ったのか。

何を。

以下略



269: ◆p7uyiJsetI[saga]
2015/06/21(日) 17:39:01.43 ID:jErO9bls0
彼女らが操る船体装備は確かに不思議な力を持ち、あの指輪をそれらと類似する品として艤装と認識するのは不自然ではない。
だがそれなら、艤装のような物、或いは、艤装と似た力を持つ物、の筈だ。

千代田は何の逡巡も無く、艤装、と言い切った。
彼女らがそれを正確に知るはずがないのに――いや。
以下略



270: ◆p7uyiJsetI[saga]
2015/06/21(日) 17:39:35.27 ID:jErO9bls0
足が震える。
力が入らず、床が本当にここにあるのかを疑う。
後ろ手を机に突かなければ立つことが出来ず、背中を冷や汗がとめどなく伝って落ちていく。

提督「お前達、何を――いや、どこまで、知ってる?」
以下略



271: ◆p7uyiJsetI[saga]
2015/06/21(日) 17:40:05.32 ID:jErO9bls0
千代田「彼女達を……ううん、違うわね――」

千代田は俺の質問に答えないまま、青い顔で嘲笑を浮かべてかぶりを振り、す、と再び俺を見る。
何かに耐えるように、或いは自分を痛めつけるように、その爪を未だ二の腕に食い込ませ続けたまま。

以下略



272: ◆p7uyiJsetI[saga]
2015/06/21(日) 17:40:34.38 ID:jErO9bls0


『一つ、皆さんに質問があります。艦娘たちを愛していますか?』




273: ◆p7uyiJsetI[saga]
2015/06/21(日) 17:41:03.48 ID:jErO9bls0
いつか聞いた問い。
ケッコンカッコカリが発令される僅かに前。
大本営会議室で聞いた、そこに集められた者たちの覚悟を確認するための問い。

あの提督に言われた事が思い出される。
以下略



274: ◆p7uyiJsetI[saga]
2015/06/21(日) 17:41:39.04 ID:jErO9bls0
千代田「どこまで? 多分、全部よ。私達が知っているって事を提督が知らない、って事まで含めて、全部」

千代田が、吹雪が。
表情は対象であるにもかかわらず、同じような顔色をした二人の娘が俺を見ている。
気付いていたのかもしれない。
以下略



275: ◆p7uyiJsetI[saga]
2015/06/21(日) 17:42:12.66 ID:jErO9bls0
吹雪「――司令官!?」

千代田「っ!?」

ふ、と。
以下略



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