過去ログ - 【艦これ】艦娘「ケッコンカッコカリオコトワリ」 2
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◆p7uyiJsetI
[saga]
2015/07/06(月) 23:45:13.62 ID:0ZrClgpZ0
義勇こそが私達の根幹であるという説を否定する気は毛頭ない。
が、それでもやはりこの目に、この体に、この心に焼き付くのはあの光景だ。
艦娘達は、同魂異体、同じ姿形を取ろうとも、それぞれは別の個体だ。
それぞれがそれぞれの心、思い、考えを持っている。
以下略
400
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◆p7uyiJsetI
[saga]
2015/07/06(月) 23:46:11.65 ID:0ZrClgpZ0
無念や怨念、怨嗟に身を縛られるつもりはない。
人の為に造られ、今や彼らと同じくなった身。
たまに、艦のままであった方が楽だったと思うときはあるものの、愛する彼らに近づき、頼られ、家族のように寄り添うことが出来る今のこの身体に不満は無い。
だから、私達の事を真に考えてくれる提督である『あなた』の元に顕現できた事は、本当に幸せな事なのだ。
以下略
401
:
◆p7uyiJsetI
[saga]
2015/07/06(月) 23:46:55.24 ID:0ZrClgpZ0
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402
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◆p7uyiJsetI
[saga]
2015/07/06(月) 23:47:31.06 ID:0ZrClgpZ0
吹雪「……千代田さんは?」
古鷹「ようやく眠ったよ。取り乱さなかったのは流石だけど、大分参ってて困っちゃった」
提督が倒れた後、室内に残された吹雪と千代田はとりあえず彼を寝かせようと医務室に向かった。
以下略
403
:
◆p7uyiJsetI
[saga]
2015/07/06(月) 23:48:00.14 ID:0ZrClgpZ0
そして概ね鎮守府全体が落ち着いた頃、提督が倒れた直後から塞ぎ込み黙々と行動していた千代田は、緊張の糸が切れたのか、或いは苛立ちに任せた自分の行動を理解したのか、はらはらと涙を流し、一層押し黙ってしまった。
古鷹がその世話を請け負い、手伝いに呼んだ彼女の姉の千歳と共に、千歳型の部屋に連れ立ち、寝かしつけたそうだ。
だが、彼女が寝入った後、せめて楽な服装に、と着替えさせようとすると、彼女自身の左の二の腕を掴んだ右手がきつく固まって離れなかったらしい。
以下略
404
:
◆p7uyiJsetI
[saga]
2015/07/06(月) 23:48:46.14 ID:0ZrClgpZ0
執務室の赤い革ソファに座り、膝を抱える。
数十分前までは、『内』がどうだったにせよ、元気そうにしていた提督が倒れた。
それは吹雪にとって決して弱くは無いショックだ。
が、同時にこれはいつか来る日でもあった。
以下略
405
:
◆p7uyiJsetI
[saga]
2015/07/06(月) 23:49:55.25 ID:0ZrClgpZ0
提督のベルトに結着された鍵束。
気絶した彼を寝かしつけた際にそれを抜き取っていたらしい古鷹は、執務室に着くや、袖机の二段目の引き出しを開け、小箱を取り出してきた。
指輪の小箱を見る古鷹の目から、紫電の光がチリチリと奔る。
重巡の姉として、鎮守府のつなぎ役として冷静を保っている古鷹の激情はあまり見ることは無い。
以下略
406
:
◆p7uyiJsetI
[saga]
2015/07/06(月) 23:50:25.96 ID:0ZrClgpZ0
古鷹「……もうっ」
ぎこちない吹雪の返事と視線に、古鷹はため息と共に左手で目に蓋をして、ソファの背もたれにぼすっと体を預けた。
古鷹「結局、こうなっちゃったね」
以下略
407
:
◆p7uyiJsetI
[saga]
2015/07/06(月) 23:51:03.37 ID:0ZrClgpZ0
古鷹「……提督、大丈夫かな」
吹雪「……大丈夫ですよ。提督ですもん」
だが逆に、必要な事でもあった。
以下略
408
:
◆p7uyiJsetI
[saga]
2015/07/06(月) 23:51:39.50 ID:0ZrClgpZ0
コンコン、と控えめなノックの音に続いた控えめなアルトボイスが、部屋の中に通る。
それを合図に、吹雪と古鷹はソファから腰を浮かし、背筋を伸ばして扉に正対した。
そしてかちゃりと開いた扉の向こうから秋月が、そして秋月に促されて一人の男性が室内に入ってきた。
以下略
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