過去ログ - 貴方の私と私の貴方
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18: ◆and2h/yWHc[saga]
2015/05/27(水) 00:08:27.57 ID:TIi89Ij60
「報告をすると、貴官の鎮守府の艦娘は神通以外全滅。神通は行方不明となっており、生き残ったのは実質貴官のみとなっています」

「…俺は多くの艦娘を沈めた。処分は何だ。死刑か、終身刑か」

生き残ってしまった。自分だけ、自分だけ。ただ一人だけ。

「処分はありません。代わりに鎮守府が再建された時にはもう一度提督になって頂きます」

「…また提督に、なぜだ?俺は多くの艦娘を沈めたんだぞ?」

「貴方の指揮能力はとても高く、平和を実現するためには必要との判断です。よってもう一度提督になって頂き、平和への道を歩いて頂きます」

艦娘を全員沈めた俺が指揮能力がとても高い?とんだ皮肉だ。

「断ると言えば」

「断ることはできません」

「それが貴方の贖罪です。私に対しての、世界に対しての」

世界に対しての贖罪とは川内もまた大きく出たものだ。しかし、川内への贖罪と言うならば受けなければならないだろう。悪いなお前ら、そっちに逝くのはまだ後になりそうだ。

「わかった、引き受けよう」

「ありがとうございます。あとこれは神通の姉としての頼み。あの子を、救ってあげて。どんな方法でもいいから」

「ああ、そのつもりだよ」

「ありがとう、じゃあ私は執務室に戻るけど何かあったら呼んでね」

「何から何まで済まないな、ありがとう」

「いいんだよ、じゃあね」

そう言うと川内は手を振りながら部屋を後にした。

「神通を救ってあげて、か」

どうやって救うか、自分の中でもう答えは出ていた。



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